1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

イタリア人が営む「老舗ラーメン店」の人生ドラマ 西武柳沢「一八亭」ジャンニさんと愛妻のこれまで

東洋経済オンライン / 2024年7月22日 11時30分

西武新宿線・西武柳沢駅にある老舗ラーメン店「一八亭」を営むジャンニさん。イタリア出身の彼が、1984年から続く店を経営している理由とは?(筆者撮影)

西武柳沢にある、イタリア人店主のラーメン店

西武新宿線・西武柳沢駅の南口から徒歩7分。都道4号線沿いの東伏見稲荷神社の近くに一軒の老舗ラーメン店がある。「一八亭」(いっぱちてい)だ。

【画像14枚】イタリアンインスパイアの独自メニューが斬新&絶品!愛妻・知枝さんのお写真も

ここはイタリア人の店主・ジャンニさんが切り盛りするお店として話題だ。昔ながらの中華そばから、ジャンニさんの繰り出すイタリアンな創作ラーメンまで人気で、朝方まで多くのお客さんでにぎわう。

「今でも忘れませんが、初めて食べたのは辛味噌ラーメン。それ以来、味噌ラーメンが大好きになりました。毎日が楽しく、大変と思う事もありません」

今でこそそう語るジャンニさんだが、店を継いで数年間は、客が来ない苦しい時期を過ごした。

彼はいかにして、異国の地・日本でラーメン店を営み、自分らしい生き方を手に入れたのか。奥深い、ライフストーリーを伺った。

【画像11枚】西武柳沢の人気ラーメン店「一八亭」。イタリア人店主だからできた、ラーメン×イタリアンな超絶品メニューがこちら

店主のジャンマリオーリ・ジャンニさんはイタリア・ローマ生まれの57歳。2004年1月、タイに遊びに行っている時に、後に妻となる知枝さんに出会う。知枝さんはタイ語の勉強のためタイに行っていて、ジャンニさんは知枝さんに一目惚れをした。ジャンニさんと知枝さんはすぐ仲良くなった。

3月にジャンニさんはイタリアに戻った。当時ジャンニさんは植木屋をやっていたが、友人とタイで仕事を始めることになり、仕事をやめてタイに移ることにした。

そこでもう一度知枝さんに会うことになる。ここから2人の交際が始まった。その後、知枝さんはタイ語の勉強を終え、7月に日本に戻ることになる。

そして9月、ジャンニさんは知枝さんに電話をし、「私も日本に行く」と伝える。ジャンニさんは六本木のイタリア料理店でウェイターの仕事を見つけ、日本に移住することにした。知枝さんと出会ってから、約8カ月でのことだった。

彼女の実家は老舗ラーメン店だった

そんな知枝さんの実家は西東京市でラーメン店を営んでいた。それが、1984年にオープンした「一八亭」だ。

ジャンニさんは「一八亭」の2階に転がり込んだ。ラーメン店を手伝うという選択肢も浮かんだが、知枝さんから「ラーメン屋を手伝うのは無理よ」と断られた。ジャンニさんは「なぜ?」と疑問に思ったが、しばらくイタリアンのお店で働き続けた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください