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世界最大級テック展示会で注目集めたテーマは? プロダクトやサービスで日本は韓国に及ばず

東洋経済オンライン / 2024年7月23日 19時0分

では、2024年のCES(CES 2024)では、どのような動きが見られ、どのような未来のビジョンが語られたのでしょうか。

2024年は、主催者であるCTAの設立100周年という大きな節目の年でもありました。CES 2024の出展社・団体数は4300超にも上り、うち1400社超がスタートアップ。最新のテクノロジーをキャッチアップすべく、日本企業からも大勢の人々が訪れ、約14万人が来場する盛り上がりを見せました。

CES 2024の中心となったキーワードは、やはり生成AIです。

ChatGPTが登場したのは2022年11月でしたから、さすがにわずか2カ月後のCES 2023の会場では、生成AI技術を組み込んだプロダクトやサービスを披露している企業はほぼ見られませんでした。

しかし、それから1年以上が経過し、生成AIの開発競争が激化した2024年は、その活用法について、各社が本格的に試行錯誤した成果を披露する最初のCESとなりました。

サムスン電子がCES 2024で掲げたキャッチコピー「AI for All」に象徴されるように、家電からモビリティまで、生成AIを活用したプロダクトが会場の至る所で見受けられました。

1つひとつのサービスやプロダクトを紹介していくときりがありませんが、生成AIを活用するビジョンの描き方として非常に明快かつユニークで、筆者の印象に残ったのは、世界最大の小売業者であるウォルマートのダグ・マクミロンCEOによる基調講演です。

ウォルマートCEOが語った未来

マクミロン氏が基調講演で語った内容を端的にまとめると、「徹底してパーソナライズされた、シームレスで柔軟なショッピング体験を実現するために、生成AIは大いに役立つだろう」という、少し先の未来のビジョンです。

例えば、仲のいい友人同士が集まって、誰かの家でホームパーティーをするとしましょう。

パーティーの料理を準備するまでには、どんなメニューにするかを決め、そのメニューを作るための材料やレシピを調べて購入する、という手順が必要不可欠です。最近はネットスーパーが増えたとはいえ、「メニューを考案し、参加者の人数や属性を考慮した材料を購入する」というステップは、あって当然のものであると誰もが考えているはずです。

ところが、ウォルマートが発表した新サービスは、「6人で誕生日のパーティーをしたい」とだけリクエストすれば、あとは生成AIがメニューから必要な材料までをすべて判断・選択して、まるごとパッケージにして届けてくれるという、画期的なサービスでした。

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