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「脱ママチャリ」電動自転車がここへ来て人気の訳 10万超でも高性能化、小型化で「1人1台」に?

東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分

車で送迎すればいいと考える人もいるだろうが、そう簡単ではない。そもそも、通勤に車を使える人は限られている。また、保育園や幼稚園の周囲は子どもの飛び出しなども多く、先を急ぐ保護者の車との事故の危険性も高い。このようなトラブルを避けるため、車での送迎を禁止している園も多い。また、安全を考慮して自主的に車を選ばない保護者も少なくない。

このような背景から、小回りが利いて、「保育園の送迎から最寄り駅まで」などある程度の距離を走れ、安全に移動できる手段として、電動アシスト自転車が選ばれている。

(2)通学する学生

続いて学生も、電動アシスト自転車の大きな支持層だ。あさひによると、通学カバンが入れやすい前カゴ付きで、体力がある世代が毎日乗っても劣化しない頑丈なタイプがよく売れているという。

なぜ、通学の手段として、電動アシスト自転車が選ばれているか? その理由の1つは節約で、シンプルに、電動アシスト自転車に乗ることで交通費を安く済ませられる。「年間で計算すると、電動アシスト自転車を購入し、雨の日だけ電車やバスにするほうが出費が少ない」と判断して購入する親が一定数いるのだ。また、電動アシスト自転車なら、普通の自転車と比べて、勉強や部活、アルバイトの体力も温存できる。

通学に使用するのは大学生が多いが、校則で許可をされている学校では、中高生の利用者も増えているそうだ。特に、坂道が多いなど通学が大変な地域では、保護者の要望で校則が変わり、大量に購入者が発生することもあるという。

(3)お年寄り

最後の支持層はお年寄りだ。意外だったが、「免許返納後の乗り物に選ばれているんです」と聞いて納得した。なかには、定年退職後に時間に余裕ができ、電動アシスト自転車でツーリングを楽しむ人も。電動といえども体を動かすため、健康維持に役立つし、平衡感覚の維持にもひと役買うだろう。

そして、シニア層には「高齢者向けらくらくスマホ」さながらの、シンプルで操作が簡単な電動アシスト自転車が喜ばれている。変速ギアの仕組みがよくわからなかったり、スピードを出すのが怖いと感じる人が多いからだ。あさひでは、自動で走行状態を判断し、アシストのパワーを切り替えてくれる変速ギアなしタイプが好評を博している。

これら3つが主な電動アシスト自転車の客層だが、スポーツ、フィットネス感覚で電動アシスト自転車を選ぶ層もいる。彼らは「スポーツeバイク」と呼ばれる、クロスバイクやマウンテンバイクのような形状の電動アシスト自転車を使用し、ヒルクライムや、旅先での長距離サイクリングに活用している。「自転車をこいでいる時間も余裕ができ、景色が楽しめる」と喜ばれているそうだ。

脱「ママチャリ」が追い風に

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