四季報を配ると、なぜ日本のGDPが上がるのか 若手ベンチャーキャピタリストの確信とは?
東洋経済オンライン / 2024年7月24日 8時0分
平田智基(ひらた・ともき)/2020年同志社大学卒業、創業期のスタートアップに投資するシードベンチャーキャピタルのEast Venturesに入社。投資業務のかたわら、スタートアップ・VC向けのメディア「スタタイ」の運営も手がける。Xのプロフィールには「1人でも多く事業に詳しい方を増やし、日本のGDPが上がることを目指して、いつも四季報を配っています」と記している(撮影:尾形文繁)
「四季報写経」とは『会社四季報』に書かれている主要項目をスプレッドシートにコツコツと書き写していく修行のこと。この四季報写経の‟布教活動”を行うと同時に、四季報を配り続けているのが平田智基さんだ。なぜ四季報を配り続けているのか。その理由を聞いた(関連記事=「四季報丸写し」が会社員人生に与える驚きの変化)。
『会社四季報』を読むことが趣味に
ーー社会人になってから会社四季報の写経を始めたとか。
【写真】Xで「四季報100冊配ります」という呼びかけも行った
『会社四季報』の写経を始めたきっかけは、新卒1年目ぐらいのときに山川隆義さんが書かれたnoteの記事を見たからです。私はベンチャーキャピタルに勤めているのですが、ざっくり言うと将来上場するスタートアップを目利きして投資するのがベンチャーキャピタリストの仕事です。であれば、すべての上場企業の事業を把握しておくことは、ベンチャーキャピタリストとして生きていくうえでは非常に役立つはずだと思って書き写すことを始めました。
とはいえ、スプレッドシートのテンプレートがあらかじめ用意されているわけではない。山川さんのnoteを読んでも「このデータを書き写しなさい」といった具体的なことが書かれているわけではない。写経というからには文字通り書き写すのだろうと思い、とりあえず業績や事業の特色をはじめとした、自分の知りたい情報を書き写していくことを始めました。
そんなことをしているうちに、四季報を読むこと自体が趣味にもなっていたし、上場企業の事業内容についても徐々に詳しくなっているという感覚が生まれてきました。スタタイというスタートアップやVCのための情報サイトも始めて、海外のスタートアップなどにも詳しくなっていきました。
ーーベンチャーキャピタルの社員であれば、四季報を読んでいる人はそれなりに多い?
もちろん四季報を読んだり、適時開示を読み続けてらっしゃる方もいますが、多いわけではありません。自分自身は学生インターンをはじめとして、新卒数年目くらいの、世代が近い人たちと会うことが多いのですが、そうした中で痛感したのは、多くの人が会社四季報は知っていてもちゃんと読んでいるわけではないということ。それもあってか、日本の上場企業についてあまり知識を持っていない方もいる、ということでした。
ーー読んでいない人が多くても仕方がないと思うのが普通の感覚だと思います。でも、そうは思わなかったわけですね。
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