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ゼネコン、「嫌われる就職先」が一変し今や狙い目 匿名座談会「現場で働くリアル」を本音トーク

東洋経済オンライン / 2024年7月25日 8時20分

かつては仕事がきついというイメージのあった建設業界だが、近年は働き方改革の一環で残業抑制などを徹底する現場が増えている(写真はイメージ、記者撮影)

これまで「きつい、汚い、危険」の3K職場のイメージで語られることの多かったゼネコン業界。ただ、業界団体が「給料がよい」「休暇が取れる」「希望がもてる」に、「かっこいい」を加えた新4Kを打ち出したこともあり、業界イメージに変化の兆しがある。

実際、建設業に就職する大学卒業者は増えた。とくに建設技術者となる女子学生が増加傾向だ(7月23日配信『ゼネコン技術者「現場女子」が4人に1人の就活実態』に詳報)。イメージが改善し職業として人気が高まっているのは事実なのか。若手からベテランまでのゼネコン関係者3人に、現場サイドの視点から本音を語ってもらった。

(座談会参加者)
Aさん 20代女性。準大手ゼネコンの建設技術者  


Bさん 40代男性。大手ゼネコンの建設技術者  
Cさん 50代男性。Aさんと同じ準大手ゼネコンの事務職  

――この10年ほど、ゼネコンに就職する女子学生の数が右肩上がりです。建設現場での女性の活躍状況は?

Aさん 私の7年ぐらい上の先輩が、当社初の女性技術者(総合職)だった。その頃から女性技術者が増えてきている。

先輩などは「ゼネコンに行くぞ」と相当の覚悟(使命感)を持って就業されたと想像する。私たちのときは、ゼネコンはあくまで、就職先の選択肢のひとつにすぎなかった。入社してから、業界全体で「女性が、女性が」(女性の活躍が重要)と言われていることを知って、びっくりした。

Bさん スーパーゼネコンの大林組などは、女性技術者が早い段階から活躍している印象がある。かつてとは違い、今の女性技術者は「強そうな人」というよりも、優しさを備えつつも「芯」のある人が多いように思う。

Cさん 今は建設現場に女性がいることに違和感がない。30年ぐらい前に長谷工コーポレーションに女性所長がいたのだが、現場は実家の近くであることなど条件面で配慮があったようだ。

そういった配慮がありながら、実際に現場で活躍する人が増えてきて、現場の雰囲気がすごく変わっていった。それを見た大手ゼネコンが女性技術者を増やしていった。

数年前まで現場には女性トイレなし

Bさん 女性の現場での活躍は、今は一般的かも。それよりも、ここ数年の労働環境の変わりようが激しいと思う。

かつては(工期を間に合わせるために)残業が無制限にあると言っても過言ではなかったが、今は「休みを確保する」という考え方が浸透している。ボーナスを含めた賃金も手厚くなった。

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