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「営業トーク」やめた彼の営業成績が上がったワケ 「売ろうとするから売れない」のは本当だった

東洋経済オンライン / 2024年7月26日 16時30分

「あなただから買いたい」と言っていただけるような営業パーソンになるために、必要な考え方とは(写真:KY/PIXTA)

SNSの普及もあり、営業パーソンがいなくても商品を買うことができる。そんな時代の中で、営業パーソンはどのように自らのバリューを発揮できるのでしょうか。そのヒントは、単に商品を売るのではなく、お客さまの幸せな人生を送る手伝いをする、という意識にあります。

自社の商品を売ろうとするのではなく、お客さまの人生にとって何が一番良いのかを考える。そうした意識や日頃の行動を積み重ねていくことで、お客さまから「あなただから買いたい」と言っていただけるような営業パーソンに成長することができるのです。

お客さまに信頼していただくために、本当に必要な考え方について、『正直営業のすすめ』(鈴木誠)より一部を抜粋して紹介します。

売ろうとするから売れない

「今月は営業の成績が足りず、ノルマが達成できない」。

そんなとき、多くの営業パーソンは「とにかく売りたい」と焦るものです。私自身も、昔は「とにかく数字を上げる」ことしか頭になかったので、いつも「なんとか契約してもらいたい!」、なんなら「契約さえしてくれれば、あとのことはどうでもいい」という気持ちでお客さまと向き合っていました。

しかし、お客さまもこちらの「どうしても売りたい」「絶対契約してほしい」という気持ちが先走るほど、そんな下心を敏感に察知します。

そうなったら、いくら営業トークでおいしいことを言っても、「どうせ売りたいから言っているだけでしょ」と思われ、こちらの話が響くことはありません。

たとえば女性のお客さまに、「駅からは少し歩きますが直進ですし、慣れれば気にならないと思いますよ」とか、「1階ですが、閑静な住宅街なので、防犯に神経質にならなくても安全だと思いますよ」とか。

お客さまとしては、「この営業パーソン、本当に自分のことを考えてくれているのかな?」という気持ちにもなるでしょう。そんな「売ろう、売ろう」とする姿勢は、自然と表情や口調にも表れてしまい、お客さまはどんどん引いてしまうのです。

昔は鼻息荒く契約を取っていた時代が、私にもありました。しかし、今の私は、内見に行くときも「今日、決めよう」という気持ちはありません。

お客さまにも差し迫った引っ越しの期限がない限りは、「焦って決めなくてもいいですよ」とお伝えしています。

「家は人生を左右する大事なものですから、ここだと納得できる家に出会えるまでお手伝いします」。そう伝えることで、お客さま自身にも、「本当に自分が住みたい家を探そう」と思っていただけるはずです。

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