メルカリ「フルリモート廃止?」に私が感じたこと 一体感を得るには「ある種の非効率さ」も重要だ
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 11時0分
「メルカリがフルリモートを廃止か?」との噂が…
メルカリがフルリモート勤務を廃止するとSNSでかけめぐった。結果から言うと、現時点ではウワサにすぎなかった。
しかし、現在、多くの企業がコロナ禍収束(終息ではない)後、リアル職場への回帰が続いている。アメリカ・パタゴニアではなかば強制的に一部の社員をオフィスに戻すことが報じられたのは記憶に新しい。アメリカのIT企業の多くが、出社日を設定しているのだ。
メルカリにとっては迷惑だろうが、こういった背景もあって、メルカリもフルリモートをやめるのか、というウワサは拡散力をもっていた。
しかし、繰り返すとこれはウワサ。
一旦、同社が採用の観点で用意しているサイト「mercari careers」を見てみよう。
そこには明確に「働く場所」「住む場所」「働く時間」をそれぞれ選択できるとしている。1人ひとりが仕事への責任と目標をもっていれば、どう働いてくれてもかまわない、ただ責任とセットだ、とある。なかなか清々しい。
なお「メルカリグループに所属する全メンバー(正社員・契約社員・アルバイト・インターン)が対象です」とある。個人的には東京オフィスに所属する方のうち、5.8%が九州か沖縄にいるのはうらやましい。
しかし、このウワサが拡散するのは、きっと人々の心にフックをかけたからに違いない。早く全面的にリアル職場に戻すべきだと考えている人は「おっメルカリも、やはりリアルが良かったということか」と考えてコメント付きで拡散した。逆にリモートの利便性を信じる人は「リモートがこれからの働き方であるにもかかわらず残念だ」と考えて拡散した。
「リモートかリアルか」の不毛な議論を超えて
ところで、私はコンサルティングに従業している。かつて「情報交換してくれませんか」と地方都市に呼ばれて行ってみたら、ろくな情報ももらえず、往復時間がムダになっただけの経験が何度かある。その先の仕事にもつながらない。なかには「あれ、本日、約束していましたっけ?」と言われた経験もある。それが最近は、こちらからウェブ会議でどうですか、と提案できる。かなり効率化した。
と同時に、営業のとき、最後の一押しで先方に乗り込み、そして食事を重ねて受注したことが幾度もある。またリアルで会っているときに、長い会話のなかで、意図せず教えてもらったことがビジネスのヒントになった経験もある。
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