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WR-Vから見た「フロンクスvsフリード」競争図式 ユーザー側から変わるコンパクトSUVの概念

東洋経済オンライン / 2024年7月27日 12時0分

実際に全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmのボディサイズは、価格を抑えたコンパクトSUVとしては大きめで、さらにガッチリとした面構えと長い目のフロントノーズが、クルマをより大きく見せる。

運転席に座ってみても同様だ。フロントノーズが長いことで、実寸以上に大きなSUVに乗っている感覚になる。

走りの味もフロンクスとは異なり、いうならば“まったり”走る。それでも高速道路では、旋回中のクルマの動きとドライバーの意思がしっかり同調するところに、ホンダらしい走りへのこだわりを感じる。

エンジンは、フロンクスと同じ1.5Lでハイブリッド機構などは持たないが、ドライバーが鈍さや重さを感じることはなく、ほどよいパフォーマンスだと言える。

200万円台前半という価格も追い風に

後席スペースや荷室はミニバンのような印象で、このクラスとしてはかなり広い。

開発責任者の金子宗嗣氏は、「開発期間がコロナ禍と重なり、市場だけでなくオンライン主体の働き方への移行などから、グローバルでのライフスタイルの変化を実感した」と、タイのホンダR&Dアジアパシフィックによる日本仕様を含めた、WR-V量産開発の経緯を振り返る。

こうして誕生した「他に類のない新種」ともいえるWR-Vの国内での価格は、209万8800円~248万9300円。4輪駆動のハイブリッドもないが、この「お得感」がWR-V人気の背景にあることは間違いない。

次に、フリードCROSSTARだ。フリードは、ご存じのように3列シートを基本とするスライドドアのミニバンだが、2列シート仕様もあり、CROSSTAR(クロスター)というSUVテイストのモデルもある。

先代では、追加モデルという印象だったCROSSTARは、2024年6月に発売された新型フリードでは、標準仕様のAIRとともに「選べる2つのテイスト」という位置づけになり、メイングレードの1つとなった。

新型フリードはパッケージング、操縦安定性、ADAS(先進運転支援システム)の最適化、エンジン+CVT制御の精度向上、「フィット」での導入から改良を重ねたホンダ独自ハイブリッドシステム「e:HEV」の進化、さらには4輪駆動車の性能向上など、内容も盛りだくさん。

また、ボディサイズは、CROSSTARで全長4310mm×全幅1720mm×全高1755mmでWR-Vと近く、ミニバンであっても競合になりうるのだ。ただし、価格帯は281万2700円からと、WR-Vより高い。

フリードのライバルは「3列シート車」だけじゃない

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