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男子バスケ「チーム力を高めるためにしてきた事」 五輪出場に貢献した日本代表が語る「ビジョン」

東洋経済オンライン / 2024年7月28日 16時0分

つまり、ビジョンを持つことと、より現実的な小さな目標の両方を持つということは、アスリートにとっては非常に重要なことですし、これは一般社会の方々にとっても同様なのではないかと考えます。

少年時代に立てた目標

子どもの頃、「奨学金をもらって大学へ行く」という目標を祖父と立てました。これは大きな目標で、それが一旦、定まると、今度はその大きなゴールへ到達するための細かな目標を立てながら努力をしていきました。

まだ何者でもなかった少年時代に立てた、奨学金で大学へ行くという目標でしたが、そこから逆算するように小さな目標をひとつひとつクリアしていった僕は、最終的にワシントン州立大というアメリカ大学スポーツ主要リーグの学校から奨学金をもらって進学するという形で目標を叶えることができたのです。

そして大学に入った僕はそこで立ち止まることはせず、次はプロの選手になるというビジョンを描き、それをBリーグに入ることで果たすと、今度はその中でより高いレベルでプレーをするという目標を作って、今日まで来たわけです。

僕はこれまでの人生やバスケットボールキャリアで歩みを止めるということをせず、常に前進しようと心がけてきましたが、それができたのは長期的なビジョンと、日々越えていくべき小さな目標の両方を持ってきたからだと断言できます。

僕が信州ブレイブウォリアーズに在籍していた時、チームには「日々、成長」というスローガンがあり、勝久マイケルヘッドコーチがチームの前で「昨日よりも1%でもうまくなろう」と、毎回のように強調していました。

僕にとって「日々、成長」は今も深く心に刻まれた、大切なフレーズです。

大きな目標を打ち出すことは大切ですが、しかしそれを描くだけならば誰にでもできることです。本当に成功したいなら、それだけでは足りません。立てたビジョンを真に達成したいならば、つまりそれを絵に描いた餅にしないようにするためには、細かく達成可能な小さな目標を作って日々それをこなしていくということが大事なのです。

スコアラーよりコンプリートプレーヤー

一方で僕は、平均で何点を取りたいとか、何リバウンドを記録したいという数字上の目標を立てることはしません。

なぜかというと、僕はチームや試合によって貢献できるところが変わってくるからです。仮に平均で20点を記録したいと言ってしまうと、単なるスコアラーであればいいという気持ちになってしまいます。

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