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入社試験で出題「動物園の来園者数」増やす施策 コンサルなどでも出る「ケース問題」を考えよう

東洋経済オンライン / 2024年7月29日 11時0分

動物園の来園者数を増やすにはどうすればいいのでしょうか(写真: sacchixi / PIXTA)

地頭を試すような問題が数多く出題される、一流企業の入社試験。どうやって攻略すればいいのでしょうか。『一流企業の入社試験』を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、具体例とともに解説します。

コンサルや商社で出る「ケース問題」

コンサルティング業界や総合商社、IT業界の入社試験で出題される、「ケース問題」と呼ばれる形式の問題。みなさんはご存じでしょうか。

【写真】『一流企業の入社試験』(東大カルペ・ディエム)では、地頭を試すような入社問題の攻略法を解説。

ケース問題とは、正解のない課題に対し、自分自身で前提を設定したり、面接官に前提確認を行うことで、仮説を組み立て、論理的に施策を立案するという、総合的なビジネススキルが問われる問題です。

今回は、具体例を挙げながら「ケース問題」がどのように出題されているのかについてお話しします。ぜひ記事を読みながら、答えを考えてみてください。

まずは、実際に入社試験に出題されたケース問題を見ていきましょう。

・年間パスなしでテーマパークの月間入場客数を4万人増やすには
(エンターテインメント業界)
・自然災害によるインフラの破壊を、デジタル技術でどう対処できるか
(外資系デジタルコンサル)
・不動産開発における業務の効率改善施策を立てる
(経営コンサル)

以上のようなものが出題されています。 さて、ここで1つ、ケース問題に挑戦してみましょう。今回の課題は「動物園の来園者数を増やすには?」です。順を追って一緒に考えてみましょう。

・動物園の来園者数を増やすには?

三重県のR動物園では、新型コロナウイルスの流行以来、来園者数の減少が著しいことが問題となっています。あなたはR動物園の園長さんから、「動物園の来園者数を増やすにはどうすればよいか」と直々に相談を受けました。3年間で年間延べ来園者数を増やすための中期的な施策を考えてみましょう。

問題文を読むと、求められているのが「R動物園の年間延べ来園者数」を増やす施策であることがわかります。「R動物園の年間延べ来園者数」は、以下の計算式によって導出されます。

年間延べ来園者数
=(A)全国の動物園来園者数×(B)R動物園選択率×(C)1人当たりの年間来園回数

すべての動物園に来園するお客様のうち、R動物園を選ぶお客様の割合がどれくらいで、そのお客様が年間に何回R動物園を訪れるか、という計算式ですね。

この中でも、(A)全国の動物園来園者数については、R動物園の施策によってコントロールするのが難しい値であることがわかります。残る(B)R動物園選択率と、(C)1人当たりの年間来園回数については、R動物園の施策によって改善する余地がありそうです。今回はこれら2つの要素に焦点を当てて考えていきましょう。

(B)R動物園選択率について

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