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「時間にルーズな人」ほど数字に弱すぎる納得の訳 ダメ社員共通、仕事を時間で考える経験の不足

東洋経済オンライン / 2024年8月1日 10時0分

研修の初日。開始時間を過ぎても何名かが会場に現れません。遅刻です。理由を尋ねると「お客様との電話が長引いてしまった」とのこと。忙しい現代のビジネスパーソン。そういうこともあるでしょう。

区切りのいいところで、いったん休憩をはさみました。すると、研修のはじめに遅刻をした彼らはまたもや、再開の時間に戻ってきませんでした。

それだけではありません。研修中も「10分間でまとめて」という前提の演習にもかかわらず「時間に間に合いませんでした」という言い訳と共に未熟なアウトプットを披露します。しまいには「1分程度で、手短に説明していただけますか?」という私のリクエストに対して、いつまでも冗長かつ要領を得ない話を3分以上も続けてしまいます。

私は彼らのパフォーマンスを見て、あるリテラシーの欠如をすぐに理解しました。それは、自分の仕事を時間という量的概念でとらえる習慣がないということです。

なぜ私が「10分間でまとめて」と指示しているにもかかわらず「時間に間に合いませんでした」となるのか。その理由はひとつしかありません。指示した「10分間」という情報を、耳では聞いているけれど具体的な量としてとらえられていないからです。

「10分間」を理解していれば、10分間で完了できるように仕事を進めるのが普通です。しかしそれができない。「1分程度で、手短に説明していただけますか?」という指示に対して3分以上も話してしまう人も全く同じです。自分の仕事を時間という量的概念でとらえていないのです。

成果を出すために「時間への感覚」を変える

私の経験上、数的なセンスの備わった人は例外なく「時間」に敏感です。なぜなら、「時間」とは人間にとってもっとも身近で重要な量的概念だからです。

これまで2万人以上のビジネスパーソンを指導してきましたが、私の研修中に「時間にルーズ」だった人で、数字に強く成果も出していると言える人はひとりもいません。

「時間」に敏感になれないビジネスパーソンが、仕事を定量的に捉えること、つまり数字に強くなろうなど到底不可能。私は現場経験からそう確信しています。あなたの職場ではこの論理は当てはまるでしょうか。

ここまでの内容を整理し、メカニズムとして表現するとこうなります。

ビジネスパーソンにとってもっとも身近で重要な量的概念は「時間」である

ますます「タイパ」が求められる時代になっている

何よりもまずは「時間」で仕事をとらえる感覚が必要

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