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トッププロの使用率9割、日本製ゴルフ道具が熱い 「電線のフジクラ」がシャフトを作り始めた理由

東洋経済オンライン / 2024年8月3日 7時0分

アムンディ・エビアン選手権で、日本女子4人目のメジャー優勝を飾った古江彩佳。彼女が使っているシャフトもフジクラだ(写真:Valerio Pennicino/Getty Images)

パリ五輪が始まった。ゴルフ競技は男子が8月1日から、女子が8月7日から開催される。

【表で見る】世界のトッププロゴルファーのメジャー大会における日本製のシャフトの使用率(ドライバーの場合)

日本代表に選出されたのは、男子が松山英樹と中島啓太、女子が笹生優花と山下美夢有だ。前回の東京五輪では、稲見萌寧が銀メダルを獲得した。今回もメダルを期待したい。

ゴルフクラブのシャフトはほぼ日本製

テレビでゴルフ競技を見る際、世界のトップ選手のプレーはもちろんだが、少々マニアックに、彼らが使っている道具(ゴルフクラブ)をチェックしてみるのも面白いかもしれない。

ゴルフクラブは、テーラーメイドやキャロウェイ、ピン、タイトリストなど海外ブランドが強いのだが、ゴルフクラブに刺さっている棒――専門的には、「シャフト」というのだが、こちらは日本メーカーが圧倒的にシェアを占めているのだ。

具体的には、藤倉コンポジット(以下、フジクラ)、三菱ケミカル、グラファイトデザインの3社で、世界でも圧倒的に強い。

アメリカPGA(プロゴルフ協会)のツアーで、ゴルフ用品のシェアを調査しているダレルサーベイによると、2023年のマスターズのドライバーのシャフトのシェアは、フジクラが39.1%、三菱ケミカルが27.6%、グラファイトデザインが14.9%と、日本メーカー3社で80%以上を占めている。

ゴルフクラブは、ヘッド(ボールを打つ部分)とシャフト(棒の部分)にわかれる。アマチュアの場合は両者がセットになっているものを使うことが多いが、プロの場合は、自分に合ったシャフトに交換して使うケースが、圧倒的に多い。

世界ランキングNO.1選手もフジクラ製

例えば、現在、ゴルフの世界ランキングNO.1のスコッティ・シェフラー(アメリカ)や、6月の全米女子オープン2位の渋野日向子、全米女子プロ2位タイでパリ五輪の代表選手の山下美夢有、7月のアムンディ・エビアン選手権で日本女子4人目のメジャー優勝を飾った古江彩佳も、フジクラ製のシャフトを使っている。

ではなぜ、シャフトは日本製がいいのか。その理由は、繊細な製造法、まさに“職人の技”が生かされているからだ。あの細い棒の中に信じられないような技やテクノロジーが詰め込まれている。

今、使われているカーボンシャフトは、カーボン繊維シート(カーボン繊維に樹脂をコーティングしてシート状にしたもの)を鉄芯に巻き、焼成して鉄芯を抜いたあと、研磨、塗装してできあがる。

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