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9000円と16万円「炊飯器」を徹底的に比べてみた アイリスオーヤマVS象印、価格差は17倍以上

東洋経済オンライン / 2024年8月3日 9時30分

また、アイリスオーヤマのRC-MDA50はマイコン式であるものの、高機能な炊飯器である。「コシヒカリ」や「あきたこまち」といった銘柄ごとに火力や加熱時間を調整する「50銘柄炊き分け」機能を搭載している。今回はスーパーで購入したあきたこまちを3合炊飯したので、「あきたこまち」を選んで炊飯した。表示された炊飯時間は67分。

一方、象印マホービンのNW-FC型は、銘柄炊き分け機能は非搭載だ。これは同じ銘柄でも米の鮮度や保存状況、産地の違いによって炊き上がりの状態が異なるため「銘柄による炊き分けはあまり意味がない」という考えだからだ。その代わり、かたさや粘りを自分好みに設定できる「炊き分けセレクト」機能を搭載している。かたさは3通り、粘りは5通りの組み合わせで、合計15通りに炊き分けることが可能だ。好きな粘りやかたさにできるが、今回はかたさと粘り共に標準モードを選択。表示された炊飯時間は56分。

炊き上がったご飯を比べてみると、同じ米と水で炊いているのに香りや味が別物であることがわかった。象印はもちもちで甘く、弾力があり、粒の輪郭が口の中ではっきりわかる。

一方、アイリスオーヤマは全体的にやわらかめで、ご飯同士がくっついている印象だった。しゃもじで混ぜているときに若干の炊きムラがあり、下のほうが少しつぶれていることに気づいた。

特に気になったのは香りだ。象印は、お米そのものの香りで美味しいと感じる。アイリスオーヤマは噛んだときに若干のぬか臭さを感じた。同じように洗米して同じ水を使っているが、マイコン式のほうは米の状態がわかりやすく出てしまうようだ。同じ米とは思えないほど、味も香りも異なるのがおもしろい。

スーパーで購入した無洗米を無洗米モードで炊いたときには、より味の違いを感じた。アイリスオーヤマでは甘みとツヤがいまひとつで、ニオイがより気になる。象印は、無洗米でももちもちしており、甘さもキープできている。個人的には無洗米は苦手で普段はあまり食べないが、NW-FC型なら食べ続けることができそうなほど、美味しいと感じた。

おにぎりや雑穀米では?

冷めたごはんもおにぎりにして食べ比べた。象印で作ったおにぎりは、握ったごはんでも潰れずに弾力を保ち、かみ応えも抜群。一方のアイリスオーヤマは、全体的にごはんがやわらかいため、握ったときに少し潰れたような状態になった。

小豆やもち麦、キヌアなどが混合している、白米に混ぜるタイプの玄米も白米と一緒に炊いてみた。象印のほうが、小豆の色がよく出ていて全体的に赤い。食感は全体的に同じようなかたさに統一されて食べやすく、小豆の旨みがよく出ている。アイリスオーヤマは、白米部分は白く、少し玄米や小豆のかたさが残り、香りが薄いと感じた。ただ、つぶつぶした食感を楽しめるので、こちらのほうが好みという方もいるかもしれない。

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