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アップルが「折りたたみ」をやらざるをえない理由 海外では折りたたみ時で1センチ未満のスマホも

東洋経済オンライン / 2024年8月4日 8時0分

筆者は2023年10月にドバイのIT系展示会を取材したが、アラブ衣装「ディシュダーシャ」に身をまとった来場者の多くがサムスン電子のGalaxy Z Fold5を所有していた。しかし、彼らの使い方を見ると、折りたたみの本体を開くことなく閉じたまま使っているのである。つまり彼らにとってこのスマートフォンは折りたたみ式だから魅力があるのではなく、高価なモデルであるから所有欲を高められるのかもしれない。

このように中国では「高性能スマホ」と「プレミアムな折りたたみスマホ」の2本柱で各社が製品展開を進めている。そして「高価格・プレミアムモデル製品」を求める層の間で折りたたみスマートフォンへの需要が高まっている。Counterpoint Researchによると、2024年第1四半期の世界の折りたたみスマートフォンのシェア1位は、ほとんど中国でしか製品を売っていないファーウェイだった。いかに中国で同社の折りたたみモデルが売れているかを認識させられる結果といえるだろう。

この状況が進めば、折りたたみモデルのないiPhoneの製品ラインナップに魅力を感じなくなる中国の消費者は確実に増えていくだろう。事実、アップルは稼ぎ頭であった中国での業績を落とし始めている。それを打破するためには新世代iPhoneの投入が必須であり、その製品は本体性能やカメラの使い勝手を強化した程度ではまったく力不足だ。噂はさておき、アップルが折りたたみ式iPhoneの投入を、本気で急がねばならない状況にあることは確かだ。

山根 康宏:携帯電話研究家・ジャーナリスト

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