「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?
東洋経済オンライン / 2024年8月5日 20時0分
脳神経内科が専門の医学博士で、老人医療・認知症問題にも取り組む米山公啓氏による連載「健康寿命を延ばす『無理しない思考法』」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。
無理に長生きしても、介護を受けたり、寝たきりになったりするだけだから、長生きしたくない。
そう言う人は少なくありません。
しかし、ここで言う「寝たきり」というのはいったいどんな状況なのでしょうか。
じつは多くの人が、寝たきりという状態をあいまいにとらえていて、その実態を正しくわかっていないように感じます。
ひとまず、寝たきりのイメージをしっかりとらえてみましょう。
寿命と健康寿命の間にある期間
寝たきりついて考える前に、寿命について確認します。
2019年の日本の平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳です。
この寿命とは別に、「健康寿命」というものもあります。これは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる状態」までの年齢を指しています。
簡単に言えば、健康寿命とは、自分一人で日常生活が送れる期間のことです。
逆に言うと、日常生活を送るにあたって少しでも不自由があれば健康ではないということになってしまうとも言えるのですが、ここではそのことは置いておきましょう。
さて、先ほど寿命の平均について触れましたが、健康寿命の平均についても調べてみましょう。
2019年の日本人の健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳となっています。
ここで、平均寿命から健康寿命を引いてみるとわかることがあります。
それは、寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」です。
この期間がいったいどのくらいあるかというと、2010年から男女とも徐々に縮小傾向で、2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後というわけです。
この不健康な10年間が、あたかも寝たきり期間のように思われており、メディアでもそのように扱われることが少なくありません。
実際の寝たきり期間は短い
では、実際の寝たきりとはどのような状態で、どの程度の期間なのでしょうか。
介護保険では、介護が必要なレベルに応じて、いくつか段階が存在しています。
多少の助けがいるとか、不自由はあるが自分で日常生活が過ごせるとか、その具合によって段階が分けられているのです。
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