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韓国バーガー「マムズタッチ」渋谷店の"秘策" ドンジョンCEO「コスパが重要な消費トレンド」

東洋経済オンライン / 2024年8月5日 10時0分

渋谷店オープン以降の客層としては、20〜30代が全体の57%。10代、40代がそれぞれ17%を占める。女性が75%と、女性率が高い。日本の飲食チェーンの客層は男性率が高いところが多いので、ユニークな結果といえるだろう。

韓国では1430店舗とトップ

マムズタッチは1430店舗と韓国では店舗数トップのチキンバーガーチェーン。海外ではほかにタイ(6店舗)、モンゴル(6店舗)、アメリカ(1店舗)に出店。海外市場ではマスターフランチャイズ形態で進出するのが同チェーンのやり方だが、日本1号店となる渋谷店に関しては、現在のところ日本法人による直営で運営している。

今回のオープンに先立ち、2023年10月に3週間のポップアップストアを展開、3万3000人を集客した。韓流ブーム、アジアグルメ人気を背景に、この韓国のチェーンを歓迎する声が高まったようだ。

4月16日のオープン後は、40日余りで累計来店者数10万人、売上高は1億円を計上したという。

重視したのはコストパフォーマンス

このたび、日本における戦略、そして今回の実績を踏まえた今後の展開について、マムズタッチを運営するマムズタッチアンドカンパニー代表取締役CEOのキム・ドンジョン氏に聞く機会を得た。

キム氏によると、日本進出にあたりもっとも重視したのがコストパフォーマンスだそうだ。

「韓国でもそうだが、日本もコスパが重要な消費トレンドになっている。これまでのQSR※では体験できなかった、店での手作りの味わい、ボリューム、リーズナブルさを積極的にアピールする」(キム氏)

※QSR(Quick Service Restaurant):素早いサービスでファストフードなどの料理を提供するレストラン

確かに、サイバーガーひとつとっても、520円という価格に対してボリュームは十分以上。例えばマクドナルドのチキンフィレオは410円なのだが、見た目の厚みがまったく違う。

2大勢力のチェーンでは、一番低価格のバーガーがマクドナルドなら100円台(ハンバーガー170円、マックチキン180円)、モスなら200円台(ハンバーガー240円、チーズバーガー280円)。

渋谷店では、こうした低価格の商品ではなく、例えばビッグマックのような人気の高いバーガーを基準に考え、それよりも低くなるよう設定しているそうだ。

こうしたコストパフォーマンスを可能にしているのが、「効率的なマーケティングによるコストの削減」だという。テレビCMは抑え、商品の競争力を強化するための投資に集中するというのが、キム氏の方針だ。

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