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鬼怒川線「東武ワールドスクウェア」の非日常感 最近は「ワンちゃんと一緒に世界旅行」が売り

東洋経済オンライン / 2024年8月7日 7時30分

そして、手間がかかっているといえば天候も大敵。ワールドスクウェアは屋外にある施設だから、とうぜん雨風にさらされる。雨ならばまだいいが、雪が積もるとそれはそれは大変なのだとか。

「小さな人形や精巧な建造物がたくさんありますから、重機を使って一気に除雪できるところばかりでないんです。人の手でていねいに雪かきをするしかない。もう従業員が総出でやりますよ。社長も長靴を履いて……(笑)」(森田さん)

最寄り駅に全列車が停車する

開業以来、東武ワールドスクウェアの最寄り駅は長らく東武鬼怒川線の小佐越駅だった。ただ、歩いて向かうにはやや距離があって徒歩10分ほど。文句なしの利便性とは言いがたかった。

ところが、2017年にはエントランスのほど近くにその名も東武ワールドスクウェア駅が開業。現在では「スペーシア X」を含めて全列車が停まるようになった。この駅の改札を抜けて道路を渡ると、歩いて1分ほどでエントランスにたどり着く。

「駅の影響も大きいでしょうね。気軽に電車で来ていただけるようになりました。ちなみに、東武ワールドスクウェア駅は無人駅なので、きっぷはエントランスで販売しているんです。いまは特急券もネットで購入する人が多くなりましたが、ほかではなかなか見られない手書きのきっぷなので、それをお求めになる鉄道ファンもたまにいらっしゃいます(笑)」(森田さん)

そして、今年の4月からはペットを連れて入園することができるようになった。これまではペットバギーに乗せていれば入ることができたが、いまではリードにつないだ状態でペットとともにワールドスクウェアを楽しめるようになったのだ。

森田さんは、「観光協会にいたときにも、ペットと一緒に楽しめる施設はあるかという問い合わせが多かったんです」と打ち明ける。

ワンちゃんと一緒に“世界旅行”

「もちろん園内をキレイに保つことや、小さな建造物や人形の保全のことを考えて、これまでワンちゃんを連れて入れなかったんです。そこで昨年11月から試験的に実施して、今年4月からは本格的にワンちゃんが入れるようにしました。これまで毎月1000人ほどがワンちゃん連れで来園していただいています」(森田さん)

建造物も人形もたえずリニューアルと維持管理に努め、来園者へのサービスも充実させる。こうした取り組みの積み重ねが、SNS時代とともに花開きつつある、ということなのだろうか。最後に、森田さんにおすすめのスポットを教えてもらった。

「個人的に好きなのは……サグラダ・ファミリアですね。いつか行きたいと思っているんですけど、なかなか日本からだと難しい。なので、仕事で園内を巡回していても、つい立ち止まって時間を忘れて眺めてしまいます」(森田さん)

鼠入 昌史:ライター

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