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日本のビッグマック450円は「安すぎる」意外な訳 安価でおいしい食事を楽しめるのも日本の魅力

東洋経済オンライン / 2024年8月8日 14時30分

「安いニッポン」について、ビッグマック指数(BMI)を通して価格の舞台裏を垣間見てみましょう(画像はイメージです:Keiko Takamatsu/PIXTA)

為替レートの大変動、株価の高騰、物価や賃金の動向など、「経済の潮目」が明らかに変わってきたのは誰もが感じているところでしょう。それが何を示しているか、それから何を読み取れるかで、ビジネスの発想・行動も大きく変わってきます。

ひとつの数字が表われてくるまでの背景を知り、読み取ることで、「いま」や「これから」の経済の姿が見えてきます。もちろん、「過去」を知ればより深く理解することができるでしょう。

長年にわたり、帝国データバンク情報統括部が蓄積してきたデータベースをもとにした新著『帝国データバンクの経済に強くなる「数字」の読み方』では、ビッグデータやAIなど「数字が万能の世の中」になればなるほど必要になってくる、アナログで読み解く力を紹介しています。本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

「安いニッポン」の舞台裏

新型コロナ禍が明けて、海外からの訪日旅行客が急増しています。そこで異口同音で発せられるのは「日本の物価は安い!」という言葉です。

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ここでは「安いニッポン」について、ビッグマック指数(BMI)を通して価格の舞台裏を垣間見てみましょう。なぜビッグマックを使うのか、その背後にある理由や日本の価格に迫ります。

まず、「ビッグマック指数」について説明します。

これは、マクドナルドのメニューにあるビッグマックの価格を使って各国の物価水準を比較しようとする指標です。

なぜビッグマックかというと、マクドナルドが世界100カ国以上でほぼ同品質で販売するビッグマックの値段は、その国の原材料費や光熱費、店舗の家賃、従業員の賃金など、さまざまな要素を反映するため、各国の標準的な商品として比較しやすいためです。

ビッグマック指数はイギリスの経済専門誌『The Economist』が提唱したもので、1年に2回発表されています。

そもそもビッグマック指数は、通貨が正しい水準にあるかどうかを示す気軽なガイドとして1986年に考案されたものです。この指数は、外国為替レート決定理論の考え方のひとつである購買力平価(PPP)理論にもとづいて算出されています。

PPPはさまざまな経済データを国際比較するときに頻繁に使われるもので、より長期的なトレンドに沿った為替水準を示しています。

日本のビッグマックはなぜ安いのか?

それでは、日本のビッグマック指数はいくらなのでしょうか。

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