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ロイホ「オニオングラタンスープ」の妥協なき信念 マリリン・モンローも気に入ったメニューの奥深さ

東洋経済オンライン / 2024年8月8日 12時0分

例えば、注力しているステーキメニューでは、冷凍していない牛肉を仕入れ、店舗で1枚ずつ手切りしているそうです。

「効率を考えれば、冷凍したものを店舗で解凍するのが一番です。しかし、冷凍していない肉を手切りすると、食感やジューシーさがまったく違います。だからこそ、あえて手間のかかる方法を選び、おいしいものをお客さまに提供しています」

同様の考えで、サラダも基本的にはカット野菜を使っていません。サニーレタスやロメインレタス、ケールなど葉物野菜は店舗で水を使って締めることで、野菜本来の食感を楽しめるサラダにしています。

ルーツはフレンチ 1店舗当たり、1日40食を売り上げる

数多くクオリティの高いメニューをそろえているロイヤルホストですが、中でも人気なメニューはどれなのでしょうか。岡野さんによると、商品カテゴリーとして人気なのはハンバーグとステーキ、デザートだそうです。

一方、単品のメニューではオニオングラタンスープが一番人気。1店舗平均で、1日当たりにハンバーグカテゴリーの商品全体が20食ほど、それに対してオニオングラタンスープは40食ほどというので驚きます。

そもそも、オニオングラタンスープはどの国の料理なのでしょうか。岡野さんによると、もともとはスープにパンを入れて食べる文化がある、イタリアやフランスの料理なのだとか。ロイヤルホストのオニオングラタンスープも、フランスで親しまれる「フレンチオニオンスープ」と呼ばれる料理が源流になっているそうです。

そんなオニオングラタンスープをロイヤルホストが提供し始めたのは、1号店のオープンから14年後、1985年のことでした。その後、一時は販売しない時期もありましたが、1987年からメニューに定着しています。

もともと、上述したようにロイヤル中洲本店でも提供したメニューですが、ロイヤルホストで始めたのが遅かったのには理由があります。それは、ロイヤル中洲本店では店舗で仕込んでいたこと。チェーン展開するファミレスで再現するのは難しかったのでしょう。

その後、セントラルキッチンで仕込んでも、店舗と遜色ないレベルで提供できるようになったことで、ロイヤルホストでも提供を始めました。

一晩かけてじっくり煮込む、澄んだスープへのこだわり

一般にセントラルキッチンといえば、効率性を追求するシステムに思えますが、オニオングラタンスープの仕込みにはかなり手がかかっており、岡野さんは「レストランの厨房で行うような工程を、セントラルキッチンで再現しています」と話します。

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