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現場が大混乱「大人数のマネジメント」のNG行為 チーム全員の声を適度に拾うにはどうする?

東洋経済オンライン / 2024年8月8日 12時30分

特にリーダーと当人のあいだに入っている中間管理職に当たるメンバー(サブリーダー)は、自分が同席に呼ばれないと、何か失敗してしまったのか、自分が信頼されていないのか、などと疑心暗鬼になることもあります。

リーダー自身はまったく気にしていなくても、組織の階層を飛び越えるコミュニケーションは気軽にしないほうがいいのです。

とはいえ、現場の情報を常に吸い上げなければ、リーダーに入ってくる情報が間接情報ばかりになり、リーダーが「現場感」を失ってしまう危険性もあります。どう対応したらよいでしょうか。

1つの方法は、メールやグループウェアを使ったボトムアップ方向のコミュニケーションの促進です。この方法であれば、直接相手を呼び出すわけではないので、チーム内に余計な意味が発生するのを多少は防げます。

ただし、このときにもリーダーは、サブリーダーの頭越しに各メンバーに指示を与えないよう気をつけなければなりません。親身になって話を聞いても、「具体的な指示などは、後日、サブリーダーを通して伝えるね」などと対応するといいでしょう。

もう1つの方法は、リーダーが自ら現場に足を運び、現場の様子をチェックしながら、その場にいるメンバーに感謝やねぎらいの言葉をかける形でコミュニケーションを取ることです。仕事の邪魔をしない程度に各メンバーと世間話をしながら、現場の生の声を集めていきます。

この方法も、サブリーダーの頭越しのコミュニケーションではあるのですが、その状況からリーダーが自然に各メンバーと話ができます。1つの「型」として成立しているので、実態としては頭越しのコミュニケーションであるにもかかわらず、特別な意味が生じることがありません。

リーダーが直接に現場の不満や不安、あるいは各担当者の意見や細かい状況を把握したい場合には便利なため、私も大きなチームでリーダーをしていた頃はよくこの方法を利用していました。

サブリーダーの報告ではカバーできない情報も

ちなみにこのとき、あなたがリーダーとしてメンバーに信頼されていれば、彼らとの気やすい会話も成立しやすいでしょう。

7人のサブリーダーからの報告ではカバーし切れない、現場の生の声も直接聞こえてきます。

そうしたリアルな現場の声は、チームの実態やプロジェクトの進捗状況を把握するうえで重要な情報になることもあります。

たとえばAさんが「昨日は本当に忙しくて大変でした……」と話していて、その過密スケジュールについてサブリーダーから報告されていないのなら、そこにあなたが認識できていなかったボトルネックが潜んでいる可能性があります。

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