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中国の充電器ブランド「アンカー」急成長の理由 新製品は12ミリ超薄型で、電源プラグが可倒式

東洋経済オンライン / 2024年8月8日 13時0分

「今回のAnker Primeシリーズでは、USB-Cポートでの大容量充電のニーズが拡大していることが背景にあります。

スマホ充電が、5Wから20Wになり、さらに拡大しようとしています。また100Wの電力が必要になるノートパソコンを、スマホと同じUSB-C充電器で充電するような『主電源』としての役割が認知されてきました。

そのとき、安定して、発熱を抑えながら充電ができるか?という部分は、アンカーでも力を入れて取り組んでいるテーマです。加えて、コンパクト化して、カバンの中に持ち歩く際にも、プラグに差したときにも邪魔にならない。

それだけではなく、充電器の重心をずらして、壁の電源プラグに差し込んでも、落ちにくくする工夫をしています。ちょっとしたことなのですが、スペックを上げるだけでなく、使っていくうえでお客様が気になる点を、設計レベルからきちんと見直しています」(猿渡氏)

2020年4月に筆者が上梓した『Anker 爆発的に成長を続ける新時代のメーカー』でも触れたが、アンカーはカスタマーサポートを内製化し、顧客の声を直接傾聴する仕組みを整えてきた。

不具合品も積極的に交換し、回収した製品を分析して、構造的な不具合が見つかれば、最短2週間でフィードバック・改善した製品を製造しはじめる。

そうした方法論はまだまだ引き継がれており、今回の新製品でも、非常に細かいが、しかし毎日使ううえで重要な問題解決にこぎ着けていた。

アンカーの成長はどこまで続くのか。

まず主力の充電カテゴリーの成長は、堅調が予測されるという。

アップルは環境対策の観点から、iPhoneに充電器を付属しなくなった。これと同時に、iPhoneの充電ポートが、iPadやMac、Androidスマートフォンなどと同じUSB-C規格に変更されたこととが重なり、新型iPhoneへの買い替えの際に、USB-C充電器を揃えるという需要が引き続き伸びていく。

同時に、家の中での大容量充電・給電もUSB-C化が進んでおり、Anker Primeシリーズの新製品でも、外出時に使える充電器に加えて、家やオフィスのデスクで利用する100〜200Wクラスで複数台を同時に充電できる製品を拡充してきた。

「アンカー製品は外出先での充電やモバイルバッテリーに強みがあったのですが、USB-C化の進行に合わせて、家の中の充電環境をもっと整理したい、というニーズを発見しました。そこで、Anker Primeシリーズのデスクトップチャージャーを投入しています」(猿渡氏)

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