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営業で「言った・言わない」トラブルを防ぐ心構え 誠実に対応すれば長期的にはプラスに働く

東洋経済オンライン / 2024年8月9日 16時0分

契約をするときは、のちにトラブルにならないように、かなり細かい部分までしっかり読み合わせをします。もし、何か違和感を感じるときは、それがどんなに小さなことでもしっかり潰しておくようにします。

トラブルは1つでも抱えてしまうと、その対応に追われてしまい、他の仕事がすべて滞ってしまいます。何よりトラブルの渦中にいることで、自分の気持ちが常にモヤモヤしてしまいすっきりしません。そういう状態では、どんな仕事もいい方向に進まなくなってしまいます。

ですから、「あれ?」と一瞬でも思うことがあれば、それを全力で潰すように行動することが大切です。電話で確認したり、自分の目で確認したり。そういう手間を惜しまないことが、契約に責任を持つことに繋がります。

実は、そういう小さな引っ掛かりをうっかり放置したことで、大失敗をしてしまったことがあります。

私は申し込みしていただいたお部屋の審査が通ったら、入居予定の部屋を訪れるようにしています。その目的は、洗濯機や冷蔵庫、ソファやベッドなどの大物家電や家具が搬入できるかを事前にチェック、そしてカーテンのサイズやお部屋全体の採寸をするためです。

しかし、そのときの物件は、ゴールデンウィーク前だったため、審査が終わる前に管理会社さまが鍵を早めに撤収してしまい、採寸ができませんでした。

たまたま借主は私の友人で、引越し当日に「洗濯機が入らない」と電話がかかってきたのです。洗濯機スペースの前に扉があるのですが、それがどうしても外れず、洗濯機を入れることができないということでした。

内見で洗濯機置き場も確認したのですが、「これなら入るだろう」と安易に判断してしまったこと、さらに扉が外せない特殊なものがあることを知らなかったこと。そして、入居前の最終確認で採寸をしなかったという、小さなミスが重なり、「洗濯機が入らない」という大きなトラブルになってしまいました。

もちろん、部屋の細かい採寸は不動産仲介業者の義務ではありません。

しかし、私にとっては「入居後のアフターフォローはすべてこちらの責任」が鉄則です。

洗濯機が搬入できないなら、責任を取って対処します。

その場で引越し業者にお願いし、搬入するはずだった洗濯機を引き取ってもらうよう交渉。友人には新しい洗濯機を購入してもらい、私に請求してもらうことで解決しました。

高い授業料となりましたが、いつものルーティンをうっかり省略したり、思い込みで判断したりする怖さを痛感できたよい機会だったと思っています。

お客さまをトラブルに巻き込まない

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