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能登地震液状化、傾斜した住宅をどう再建するか 基礎の損傷が復旧を左右、地盤改良が難題

東洋経済オンライン / 2024年8月9日 8時0分

――住民の間では先行きが見通せないという声が多く聞かれます。今後、どのように復旧を進めたらよいのでしょうか。

基礎が破壊された住宅は、残念ながら取り壊しは避けられない。基礎がしっかりしていれば、ジャッキアップなどで住宅の傾きを直すことで住み続けることはできる。ただし、もう一度大きな地震が来たら再液状化し、再び傾く可能性がある。そのため、地盤改良などの対策が必要だ。

国や自治体が設けた支援策を活用できる。その場合、液状化層の厚さを調査してから、対策をすべきだ。それをしないで実施した場合、将来再び、被害が発生するおそれもある。

――内灘町およびかほく市大崎地区の液状化被害エリアでは、住宅によって壊れ方が大きく異なっています。修繕による早期の住宅再建を望む人がいる一方で、取り壊した住宅の再建を含む、面的な復旧・復興の必要性も指摘されています。

面的に地盤改良を実施する場合、地域全体の地下水位を避けるなど、かなり大がかりな公共工事が必要になる。土木関係の知見も不可欠だ。課題は多くある。

岡田 広行:東洋経済 解説部コラムニスト

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