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SearchGPTが「ググる」常識を変えるかもしれない 検索に特化した新AIサービスはわれわれの生活をどう変えるか

東洋経済オンライン / 2024年8月9日 8時50分

そして、生成した回答文に関する透明性と正確性を確認できるように、引用したりそのほか情報のソースとなったウェブページへのリンクを提示する仕組みだ。

SearchGPTを試用したユーザーの声によると、回答の中に複数の引用リンクを表示することも多く、一次ソースとなるウェブサイトをユーザーが参照しやすいとのことだ。

また、提示された回答に対しては、さらに会話するように質問を重ねていくこともできる。AIは前の質問の文脈を理解して次の回答を生成するため、ユーザーはインタラクティブに、より具体的な情報を絞り込むようにして回答を得られる。これはGoogle検索のようなロボット型の検索エンジンにはない、AIならではの特徴といえる。

これだけだと、ChatGPTと同じではないかと思う人もいるかもしれない。ただ、ChatGPTが質問に対する回答として提示する情報は、AIをトレーニングする際に用いたサンプルデータセットによるものだ。そのため、使用されたデータセットが作られた時点までの情報しか含まれていない。本稿筆時点では、無料で使えるChatGPT (GPT-3.5)は2022年1月まで、有料のChatGPT Plus(GPT-4)は2023年4月までの情報で構築されている。

これに対しSearchGPTは、ウェブ上のリアルタイムな情報を参照して、タイムリーかつ正確な情報を提供するように開発されている(ただ、古い情報しか見つけられない場合は回答の情報も古くなる)。

OpenAIはニュース情報源としてフィナンシャル・タイムズやニューズ・コープ、アクセル・シュプリンガー、アトランティックといったパブリッシャーとの間でコンテンツ使用の契約を結んでいる。

GoogleもAIウェブ検索を開発している

Google検索も、「AI Overviews」と称するAIでウェブ検索結果の要約を文章化して提示する機能を5月に発表している(記事執筆時点ではアメリカでのみ提供)。AI Overviewsの背後にあるのはGoogleの大規模言語モデル「Gemini」だ。

ただ、AI OverviewsとSearchGPTは、現在のところは似て非なるものという印象が強い。いずれの機能も、質問トピックに対して複数のウェブサイトから集めた情報をAIで要約し、回答を自然な文章で提示するのは同じだ。ただ、AI OverviewsはGoogle検索に統合した状態で提供されているため、ユーザーはAI Overviewsを意識して使うことはないと考えられる。

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