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「強みを生かす」だけでは成功できない残念な真実 「先天的な資質を持つ人が成功しやすい」は誤解

東洋経済オンライン / 2024年8月11日 18時30分

これを言うと、二の足を踏む人が一定数いる。それは「強み」ブームの影響である。

私も個人的には、『ストレングス・ファインダー』など自分自信をより深く知るためのツールが大好きだ。ただ、他者を指導したり、自分が一段階上の成功を目指したりする手段として、強みを探ろうとすることはすすめない。

「強み」ブームは、人間には「生得的」な強み、すなわち、持って生まれた才能があるという考えに基づいている。せっかく「生まれながらにして」何かに長けているなら、それに専念すべきだという考えである。

私が強みブームに抱く最大の懸念は「複雑で急速に変化する世界において、先天的な資質だけで頂点に立てる人などいない」ということだ。あなたの先天的な資質がどんなものであれ、高みを目指すなら、生まれつき、あるいは10代の頃から自然にできていたことだけでは不十分なのだ。

不確実性に満ちた現実世界では、成長するためのハードルがどんどん上がっているので、卓越したパフォーマンスに到達し、長期的に成功するには、自分にとって簡単にできること、性に合ったことを大きく超えた能力を身につける必要がある。

あなたが持って生まれた「天性の」強みだけではやっていけない。

もしあなたが、並外れた貢献をしたいという大志を抱いているなら、自分の適性を大きく超えて成長しなければならない。ハイパフォーマンスの域に達するには、弱点を克服したうえで、自分が簡単にできることや「好きなこと」を超えた、まったく別のスキルセットを身につける必要がある。

当たり前のことだが、本当に自分の名を上げたいなら、より成長し、より貢献しなければならない。それは楽々と自然にできるようなものではない。

自分の性格タイプや生得的な強みとされるものを知ったところで、不確実な環境下で、あなたの次の大きな目標達成に役立つことはないのだ。

自分のタイプや強みを見極めて「適性を伸ばそう」とするのは、未踏の崖を登ってハチの巣から蜜を取ろうとする熊に「もっと熊らしくなってがんばれ」とアドバイスするようなものだ。

「先天的な資質あり=成功しやすい」の誤解

朗報なのは、どの習慣も、できないように「生まれついた」人などいないということ。ハイパフォーマーは、強みがいっぱいに詰まった袋を持って生まれた幸運な人間ではない。成成功し続けるための習慣を、仲間よりも一貫して行っている。ただ、それだけの違いなのである。

したがって、あなたが外向的か内向的か、INTJかESFPか、キリスト教徒か無神論者か、スペイン人かシンガポール人か、アーティストかエンジニアか、マネジャーかCEOか、達成者タイプか分析家タイプか、お母さんか火星人かに関係なく、成功し続けるための6つの習慣は、一つひとつが、あなたの最も重要な分野に劇的な影響を与える力を持っている。

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