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島投資に投資家が魅せられ、はまった"いきさつ" 「家」を購入したら、もれなく「山」もついてきた

東洋経済オンライン / 2024年8月12日 17時0分

僕はその提案に対して、「山の固定資産税が年間3000円くらいかかりますから、その80年分の24万円を先にもらえれば、山と家を一緒に買います」と、逆提案をしてみました。交渉の結果、3DKの家と300平方メートルの山を、販売価格の10分の1となる20万円で手に入れることができたのです。

この家は多拠点生活の1つとして1年ほど持ち続けましたが、どうしても持ち続けることができませんでした。

その理由は、佐渡島に行くためには、新潟港から佐渡市の両津港まで2時間30分ほどカーフェリーに乗る必要があるため、毎回、酷い船酔いに苦しめられたことと、必ずオバケに遭遇したため、行くのが怖くなってしまったのです。

佐渡島の家と山は、僕がこれまでに手放した唯一の物件ですが、不動産会社に頼んで売り出してもらったところ、90万円で売却することができました。わずか1年の所有でしたが、不動産会社の手数料や税金を引いても、少なからぬ利益が手元に残ったのです。

もう1つの淡路島の家は、売り主から「お金をもらって物件を引き取る」というマイナス物件の第1号となった物件です。

親しくしている不動産会社の人から、「80万円を支払うから、土地と建物を引き取ってくれないか」と話を持ちかけられて、悪戦苦闘の末に手に入れた物件です。

この物件は、元々が炉端焼き店だった店舗兼住宅で、建物はオンボロでしたが、洲本市の中心地という好立地にあるため、土地評価額は400万円くらいありました。

土地と建物の持ち主が違ったり、固定資産税評価額と課税額が異なるなど、複雑な事情が絡み合っていたため、売りたくても売れない物件でした。僕がもらった80万円というのは、その煩雑な手続きを引き受ける迷惑料みたいなものです。

淡路島の法務局まで何度も足を運び、複雑な登記手続きに相当な時間を取られることになりましたが、ようやく自分のものになって、家賃1万円の格安住宅として貸し出したところ、2020年の年末に爆弾低気圧が来て、ボロボロだった壁がすべて抜け落ち、居住者の方に退去してもらう状況になってしまったのです。

この物件には驚きの後日談があります。壁が崩れた家は、撤去するだけでも相当な費用が発生しますから、「どうしたものだろう……」と対応に悩んでいたところ、その土地を買いたいという不動産会社が現れました。その提示金額は、まさかの「450万円」だったのです。

その不動産会社に話を聞くと、僕の物件を450万円で買い、隣の土地も400万円くらいで買うことによって2つの区画を手に入れ、そこに一戸建てを作れば、3000万円くらいで売れる……というのです。

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