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相手のために時間を使う「承認の力」で築く信頼 「相手の目を見る」ささいな行動一つで違い

東洋経済オンライン / 2024年8月12日 16時0分

「上司は自分のために時間をとってくれている」、部下がそう感じることも存在承認につながります(写真:buritora / PIXTA)

「その人がそこにいることに自分は気がついている。それを相手に伝えること」をコーチングでは「アクノレッジメント(存在承認)」と呼んでいます。『「承認(アクノレッジ)」が人を動かす』を上梓したコーチ・エィ代表取締役社長執行役員の鈴木義幸氏に、どのようなときに人は自分の存在が承認されたと感じるのかを聞きました。

*鈴木氏による「存在承認」に関する記事を5回シリーズでお届けしています。本記事は5回目です。
(1回目)部下のやる気アップに「ほめる」より大事な一言
(2回目)「話を聞いてもらえない」職場が陥る負の連鎖
(3回目)お互いに「承認し合う」職場はなぜ「幸せ」なのか
(4回目)「人を動かす力」ない上司は信頼失墜の厳しい現実

これまでの記事でも述べてきたように、アクノレッジメントとは「相手がそこにいるということに気がついている、それを伝えること」、つまり、存在を承認することです。

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では、人はどのようなときに自分の存在が承認されたと感じるのか。大きく、シンプルに、集約した形で言えば、「この人は自分のために、時間をとってくれた」、そう感じるときに人は自分の存在を承認してくれたと感じます。

当たり前ですが、だれにとっても1日は24時間で限りがあります。その時間をどれだけ自分に割いてくれているのか。自分のために時間を割いてくれた分だけ、「この人は自分の存在に確かに価値を置いてくれた」と思います。

相手のための行動は気持ちが伝わる

この「自分のために時間をとってくれた」というのは、さまざまな行動によって表現されます。

たとえば、出張に行った人がお土産を買ってきてくれたとき。お土産自体がうれしいというのもありますが、出張時の忙しいなか、この人は明らかに「時間をとってお土産を買いに行ってくれた」ということがメッセージとして伝わってきます。

「自分の話を聞いてくれた」というのも、行為そのものが自分への承認行為ではあるのですが、この人はわざわざ「自分のために聞く時間をとってくれた」と感じられることが大きく影響します。

「目を見てくれる」というごく簡単な行為であっても同じです。目の前の人が、自分の目をしっかり見てくれていると、一瞬であったとしても自分に向けた時間の創出を感じるものです。

反対に目の前にいるのに相手が目を合わせてくれないのなら、相手はこの時間を無駄だと感じているのではないかと不安になります。自分のために時間を使ってくれているとは感じられません。

1on1を有意義なものにするために

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