1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「涙が出てくる」韓国人絶賛した日本人歌手の正体 テレビでJ-POPが放送されるようになった背景

東洋経済オンライン / 2024年8月12日 10時0分

韓国日報は「韓国では日本の80年代の歌を聞き、日本では韓国ファッションに熱狂。韓日文化のボーダレス時代へ」で「国内のテレビで日本語の歌が放送されること自体がまれなことで日本の歌手がテレビで日本語で歌う歌が話題を集めたことも初めてのことだった」(8月5日)と書き、朝鮮日報は「かつては“倭色”と指さされ…今は日常になった日本の歌」(8月2日)というタイトル記事でその背景を大衆文化専門家の言葉を引いてこう見立てた。

「韓国のコンテンツの競争力が強くなり、日本の大衆文化へ抵抗感を覚えることもなくなった。韓国の1人あたりの国民所得が史上初めて日本を抜くなど経済的な自信感がその背景にある」

1990年代後半、韓国では日本の大衆文化を開放しようという動きに、「文化で優位な日本の大衆文化に韓国の文化が呑み込まれてしまう」と憂慮する声が噴き出した。しかし、それから30年近く、韓国エンタメのグローバル化は、日本のアニメーションなどの実力は認めつつも、日本以上のコンテンツ力を持っているという自負心につながっている。その現れが「日本の大衆文化」をタブー視しなくなった現象へとなった。

そして、なにより社会の雰囲気ががらりと変わったことも大きいだろう。政権が交代し、日韓の間で話し合いの場が持たれるようになり、友好ムードが先立っている。こうした変化も日本の歌が日本語のまま一般の人々にすんなり受け入れられるようになった背景にある。

SNS上では日本人と韓国人がやりとり

歌心りえさんが披露した『道化師のソネット』の公式YouTubeには、ある日本人が書き込んだ曲が作られた背景について、韓国の人からは「歌の由来を知りもっと深い感情を持ちました。ありがとうございます」などのコメントが続々と返された。

先日、日本と韓国で大反響を呼んだ「NewJeans」のメンバー、ハニが松田聖子の「青い珊瑚礁」を歌った公式YouTubeチャンネルでは、ある日本人が、「61歳の癌闘病中です。毎日が輝いていた44年前を思い出しました。感動と勇気をありがとう。頑張って癌に勝つぞ」と書き込むと、「最近の60は青年です。頑張って。克服できます」「必ずや勝ちます」「快癒を祈ります」「どうぞ1日も早いご快癒を。祈っています」という韓国からの応援メッセージがずらりと並んだ。

SNS時代の交流の流儀。時代が変わったのだということを韓国にいながらしみじみと実感している。

菅野 朋子:ノンフィクションライター

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください