1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

手作りスイーツが売り「新・ルノアール」の狙い 「意識高い系女性」をターゲットにした新業態

東洋経済オンライン / 2024年8月14日 10時0分

銀座ルノアールが4月25日に開店した新業態「Aline café et sucreries(アリーヌ カフェ エ シュクルリ)」。これまでの業態では捉えきれなかった客層をターゲットに、南仏の雰囲気と手作りスイーツを特徴として打ち出した(写真:銀座ルノアール)

喫茶店の存在価値とは何だろうか。思い浮かぶのが、移動で疲れたときにちょっと入ってくつろぐ場所、待ち合わせスポット、企業などを訪ねる前の時間つぶしといった用途だ。

【写真】看板メニューは南仏の郷土菓子「クラフティ」。牛乳と卵を使った生地にフルーツをのせ、オーブンで焼き上げたスイーツ

提供商品はおいしいに越したことはないが、どちらかと言えばアクセス性や、適切な価格などが優先される。いわゆる「機会来店」型の需要だ。

ルノアールの新業態とは?

しかしこうした喫茶店に求められる機能も、コロナ禍で変わったようだ。まず、仕事での移動が減り、冒頭に挙げた用途で利用することが減った。代わって、喫茶店で過ごす時間そのものの質が問われるようになったのだ。

スペースを広くとった客席や内装にこだわり、商品にも特徴を持たせた、郊外型の喫茶店が増えているのもそうした理由だ。「あの喫茶店が好きだから」と、わざわざ行く「目的来店」型の店にシフトしているということだ。

そんな中、昔ながらの喫茶店の代表とも言える「喫茶室ルノアール」を運営する銀座ルノアールも、変化を迫られているようだ。

変化を象徴するのが2024年4月25日にオープンした新業態「Aline café et sucreries(アリーヌ カフェ エ シュクルリ)」(以下、アリーヌカフェ)。和訳すると「アリーヌ〜コーヒーとお菓子〜」という意味になる。アリーヌは印象派の画家ルノワールの妻の名だそう。南仏の家庭風の雰囲気と、手作りスイーツをブランドの特徴として打ち出した。

第1号店の立地として選ばれたのは府中駅の駅ビル「ぷらりと京王府中」1階。ゆったりと座席スペースを取り、内装はナチュラルな優しい雰囲気でまとめられている。

看板メニューが南仏の郷土菓子「クラフティ」。牛乳と卵を使った生地にフルーツをのせ、オーブンで焼き上げたスイーツだ。

プリンとチーズケーキの中間のような「とろっ」と口の中で溶けていく食感が特徴的。自然な甘みに、焼いたフルーツの濃厚な味わいが合わさって、手作りの温かみが感じられるスイーツに仕上がっている。

今回は夏季で冷たいものを選んだが、温かいものにアイスクリームをトッピングするとなお楽しめそうだ。

期間限定の季節のクラフティのほか、果物を変えたものやチョコレート生地にしたものなどメニューは全8種類だ。価格は単品で850円から、セットで1180円からとなっている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください