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マネーフォワードとOlive統合で個人金融が変わる 家計管理と決済の一元化で個人金融体験を刷新

東洋経済オンライン / 2024年8月14日 9時30分

Oliveは三井住友フィナンシャルグループ内外の金融機関と連携するオープンなサービスという位置付けだ。

何ができるようになる?

新会社はマネーフォワードMEとOliveに対して新機能を提供していく。

まず、マネーフォワードMEにOliveの決済機能を統合することで、家計管理から実際の支払いまでをシームレスに実行可能にする。OliveアプリではマネーフォワードMEによる資産管理機能を統合して、競合となる銀行やカードの残高もアプリから確認できるようにする。ユーザーにとっては、1つのアプリ内で金融生活のほぼ全てを管理できるメリットがある。

さらに、新しいサービスも提供していく。その1つがシームレスな資金移動機能だ。家計簿アプリの口座別残高表示のような画面から、ドラッグ・アンド・ドロップ操作で資金移動を可能にする。銀行間の資金移動だけでなく、証券口座への振り替えやローン返済なども直感的な操作で実現できるようにするという。

また、リアルタイムでの家計管理機能も強化される。クレジットカード利用の即時通知をマネーフォワードアプリで行えるようにして、支出をすぐに把握できるようになる。

さらに、「AIフィナンシャルアドバイザー」の構想もある。ユーザーが連携した金融機関の情報を基に、AIアシスタントがユーザーの収支状況、資産状況、ライフステージを分析し、個別のニーズに合わせたアドバイスを提供する。例えば、住宅ローンの繰り上げ返済と投資信託の積み立てのどちらを行ったほうが得なのかといった、金融判断をサポートする。

このほか、三井住友フィナンシャルグループの共通ポイントサービス「Vポイント」との連携や、旧来型カードのためのアプリ「Vpass」との連携も進めていく方針だ。

法人・個人事業主向けサービスも拡大

新会社は個人向けサービスだけでなく、法人や個人事業主向けのサービス展開でも提携を予定している。

マネーフォワードは個人事業主のクラウド確定申告サービスを提供している。Oliveではオーナーズカードとして個人事業主の生計費決済と事業決済を1枚のカードで使い分けられる機能を提供している。両社の機能を組み合わせて訴求する方針だ。

春に対面して夏開始というスピード感

三井住友カードによるマネーフォワードへの出資は、およそ3ヵ月という短い期間で決断されたそうだ。マネーフォワードの辻社長によると、今年(2024年)の春に三井住友カードの大西社長と話す機会があり、両社のビジョンの方向性が一致したことから、急ピッチで検討が進められたという。

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