女子アナが「男性の体臭批判でクビ」の皮肉な現実 「わざわざ言う必要があるのかには慎重に」
東洋経済オンライン / 2024年8月14日 18時20分
体臭や口臭といった人体由来のものから、香水や柔軟剤のような人工的なものまで、あらゆるニオイによって迷惑を被る「スメルハラスメント(略称スメハラ)」は、ここ数年で一気に知名度を得た。
マスク着用が前提だった数年間を終え、「鼻」が開放感を得た昨今、なおのこと嗅覚に対する意識は敏感になっている。汗っかきな筆者も、周囲を不快にさせていないか、日々気にしている。
そうした背景から、このX投稿を見たとき、まず筆者は「少し言い回しにトゲはあるけど、こういう意見もあるよな」と感じた。しかし、主語を「男性」と大きくしたことには、懸念を覚えた。「この2文字があることで、大炎上してしまうだろう」と感じたのだ。
男性に対する冷やかしは、これまで「イジり」の一環として見なされがちだったが、ここ数年で一気に反応が厳しくなった。つい先日も、しまむら系列のベビー用品店「バースデイ」が、「パパは全然面倒みてくれない」などと前面に書かれた衣料品を販売して炎上し、販売中止に追い込まれた。
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これまで「男性なら下げてもいい」といった風潮があったこと自体に、個人的には違和感を覚えるのだが、いずれにせよ急激に、社会的なセンサーは敏感になっている。その背景には、これまで「女性蔑視」ばかりが問題視され、「男性蔑視」が軽視されていたと感じる人々の潜在的違和感が、多少なりともあるだろう。
そこへ来て、川口さんの場合は、以前よりXでジェンダーギャップについて、たびたび触れていた。とくに2022年8月23日の「北海道は政治、経済、教育においてジェンダーギャップ指数が全国最下位とのこと。。北海道の女性は逞しく強いと思ってたけど実際のリーダーは男性ばかり」といった投稿が注目されている。ジェンダー問題に興味を持ちつつ、今回の投稿をしたことにより、「合わせ技」で炎が燃えさかった。
契約解除は、会社としては仕方がない?
SNS上では、所属事務所の対応について、「契約解除はやり過ぎではないか」との指摘が見られる。筆者も当初はそう感じていたが、芸能事務所がブランディング商売であることや、ビジネス研修でマナーを教える立場だと考えると、妥当な判断だと感じる。
実際にVOICEの契約解消報告では、「言葉は誰かを傷つけるためにあるものではなく、勇気づけたり愛を語るためにあるものと考えており、言葉を扱う仕事に携わる者としてはあってはならず、大変心苦しく考えております」と語られていた。
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