サムスンが五輪パートナーを30年以上続ける価値 最新の機能やデザインを採用したスマホを投入
東洋経済オンライン / 2024年8月15日 13時0分
今年のパリオリンピックでは表彰台に上がった選手たちが自分たちの自撮りを撮る「ビクトリーセルフィー(Victory Selfie)」が話題になった。使われているスマートフォンはサムスン製の最新折りたたみスマホだ。同社は国際オリンピック委員会(IOC)の公式パートナーを30年以上続けている。これだけ長い期間パートナーを続ける理由はどこにあるのか、サムスンのオリンピックへの関わりを見てみよう。
【写真で見る】東京オリンピックの際、ドコモから販売されたGalaxy S21 5G Olympic Games Edition
長野オリンピックからワールドワイドパートナーに
ビクトリーセルフィーで目にするスマートフォンは日本でも販売中のサムスン「Galaxy Z Flip6」のオリンピック選手向け特別仕様モデル「Galaxy Z Flip6 Olympic Edition」である。サムスンは夏と冬のオリンピックごとに、選手向けの限定モデルを毎回出している。
サムスンとオリンピックの関係は1988年、今から30年以上も前にさかのぼる。この年、サムスンは初めての携帯電話「SH-100」を発売した。そして同年は韓国・ソウルで初のオリンピックが開催されたこともあり、サムスンはIOCと初めてローカルパートナー契約を結んだ。ちなみにそのころの携帯電話は自動車電話とも呼ばれたショルダーフォンタイプの製品が主流だった時代だ。
その後、1998年に日本・長野で開催された長野オリンピックから無線通信機器分野のワールドワイドパートナーとなり、サムスンのロゴをつけた携帯電話「N206」が日本にも登場した。この携帯電話は約2500人の選手に提供され、「Call Home」プログラムにより遠い母国の家族や友人と無料で通話できるサービスも提供された。
以来、オリンピックごとにサムスンは専用モデルを選手向けに開発してきた。いずれも自社の携帯電話・スマートフォンの最新製品をカスタマイズしたもので、最新の機能やデザインを採用した自信作だ。
2004年のアテネ夏季オリンピックで投入された「SGH-i530」はオリンピック関連のイベントを提供するSamsung Wireless Olympic Works(WOW)サービスを搭載し、オリンピック期間中の選手の滞在をサポートする機能も搭載した。2012年の夏季ロンドンオリンピックでは携帯電話からスマートフォン(Galaxy S3)に置き換えられ、SNSなどより多くの機能を使うことができるようになった。
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