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「ご破算」となった日経平均は今後どうなるのか カギ握る3つの上昇エンジンと3つの不透明要因

東洋経済オンライン / 2024年8月15日 11時0分

5日の暴落で一時は年初からマイナスとなった日経平均。今後はどうなるのか(撮影:梅谷秀司)

日本株が暴落した。日経平均株価は7月11日の最高値4万2224円02銭から、8月5日の安値3万1458円42銭まで、なんと25.5%も下落したことになる。

「ご破算」となってしまった日経平均株価

特に、8月5日は前営業日比4451円安も下げ、1日の下げ幅としては、アメリカのブラックマンデーを受けた1987年10月20日の3836円安を超え、過去最大を記録した。1日の下落率(12.4%)で見ても、同ブラックマンデー時(14.9%)に次ぐ過去2番目だった。

だが、8月6日は一転して前日比3217円も上昇。1日の上げ幅としては過去最大、1日の上昇率も10.2%と史上第4位となった。日経平均が2日連続で10%以上も変動するのは史上初だ。その後も13日は前日比1207円も上昇するなど、株式市場はなお混乱している。

日経平均は元日の能登半島地震の影響への懸念を背景にした大発会の1月4日3万3288円29銭を起点に最大26.8%も上昇した。だが、3月22日に4万0888円43銭、7月11日に上記の4万2224円02銭と2回のピークをつけた後、年初来の上昇を取り消すどころか、年初来安値を記録してしまった。

まさに算盤で言う「ご破算で願いましては」(算盤を払ってゼロにして、再度これから計算をお願いしますの意味)で、ここまで上昇してきた相場は今回の暴落で壊れ、最初からやり直しとなってしまった。

なぜ、日本株は暴落したのか。それを考えるうえで、年初から7月11日までの株高を支えてきた「3つの上昇エンジン」を再確認してみよう。その第1は米国株高、端的に言えばナスダック総合指数の株価上昇だ。第2は円安、特にドル円だ。そして第3は日本の10年国債利回り上昇だ。

株高を支えた「3つの上昇エンジン」が逆回転した

1月4日の日本の大発会からピークをつけた7月10日までをみると、第1のナスダック総合指数は最高値1万8647ポイントまで28.5%上昇。第2のドル円は、1ドル=161円57銭まで11.7%の円安が進んだ。また、第3の日本10年国債利回りも、7月11日の1.080%まで、年初(1月4日)の0.610%から0.470%金利が上昇した。

こうして見ていくと、日経平均の26.8%上昇は、ナスダック総合指数の28.5%上昇と、ドル円の11.7%円安2つだけ(合計すると40.2%ポイントの上昇要因)で、ほとんど説明がつくのではないか。逆に、日経平均が最高値をつけた7月11日から8月5日まではこの3つの上昇エンジンがすべて「逆回転」したことがわかる。

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