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iPhoneで「古い充電器」を使っている人の盲点 充電器をアップデートしないと、最新の高速充電の恩恵に授かれない

東洋経済オンライン / 2024年8月17日 10時0分

続いて残量が急速充電を必要とするほどすくなければ、9Vに変更し、最大3A(つまり27W)で急速充電を開始する。

しばらく急速充電した後、9Vのまま徐々に充電電圧を下げていき、そして9Vで可能な限り充電した後、5W(つまり約0.55Aぐらい)になるまで調整してから、電圧を5Vに切り替え、しばらく5V×1A=5Wで充電。最終的にバッテリーがいっぱいになってきたら、徐々に電流を下げながら満タンになるまで充電する。

つまり、バッテリーが空に近いときは9Vで大きな電流で充電し、途中で5Vに切り替え、電流量を徐々に下げていくという実に複雑な制御をしているのだ。

ゆえに、『最初の急速充電を行うために9Vを出すことができ、途中から5Vに切り替えることができるPD対応の27W出力の充電器が必要』というのがより正確な答えだ。

また、最大の電流量はバッテリーの性能向上とともに変化する可能性があるので、現時点ではiPhone 15 Pro Maxでは27Wまで許容するようだが、将来的のiPhoneは、さらに大きな電力で急速に充電できるようになる可能性が高い。

非接触充電は熱を持つので涼しい場所でのみ使う

もちろん、充電ケーブルに電力に応じた性能が必要だが、USB-Cケーブルは少なくとも60Wまでは許容することになっているので、仕様的にはどのUSB-Cケーブルでも問題なく使えるはず。

しかし、たとえば基本的に通信を目的に作られた細いUSB-Cケーブルに大きな電流を流すのは、筆者的には少し不安だ。充電に使うなら、理想は充電アダプターに付属してきたもの、そうでなくても充電用の大きな電流が流れても不安のない太さ、信頼できるブランドのケーブルを使用したい。

MagSafe、つまり非接触充電は、最低で5W、仕様的にアップルの条件を満たしたものなら15Wまでの充電が可能。

ただし、非接触充電はコイルの電磁誘導を使った仕組みなので、暑い季節に非接触充電を行うと、熱を持ちすぎることがある。この熱がバッテリーを傷める可能性があるので、温度が高くなりすぎた場合、充電速度が制限される。

夏の暑い季節や、そうでなくても3Dゲームなど負荷のかかる作業をiPhoneにさせながら非接触充電を行うと、温度が上がりすぎて気が付かないうちに充電速度が抑制されていることがある。そうでなくても、温度上昇はバッテリーを傷めてしまうので、できれば避けたい。

非接触充電は、涼しい場所で、iPhoneに重い処理をさせずに、ゆっくりとつぎ足し充電に使う……ぐらいのイメージで使ったほうがいい。直接USB-Cケーブルで充電したほうが、高速だし、バッテリーに負担をかけずに済むはずだ。

まとめると、直接USB-C、もしくはLightningで、27W以上の出力の充電器で、しかも熱を持たない状態で充電するのが一番速いというのが結論だ。

村上 タクタ:編集者・ライター

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