スバル「初代インプレッサ」が残した名声と課題 熱狂的ファンを作るも素直に成功と言い切れず
東洋経済オンライン / 2024年8月18日 10時0分
“スバリスト”と呼ばれる、熱烈なスバルファンが存在する。そのスバリストが、今なお愛してやまないクルマのひとつが、1992年11月に登場した初代の「インプレッサ」だ。
【写真】WRCでの活躍やランエボとのライバル関係など、車好きを熱くさせた一方、ビジネス面では課題も
WRC(世界ラリー選手権)における活躍と、ストリートでその高性能を実感できるWRXグレード、さらには先鋭化されたSTiバージョンの存在など、“走り”のスバルを体現する名車といえる。
20~30年以上経った今でも語り継がれるクルマが、続々と自動車メーカーから投入された1990年代。その頃の熱気をつくったクルマたちがそれぞれ生まれた歴史や今に何を残したかの意味を「東洋経済オンライン自動車最前線」の書き手たちが連ねていく。
インプレッサ誕生前のスバル
初代インプレッサを説明する前に、ぜひとも知っておきたいのが当時のスバルの状況だ。
スバル(ブランド名は昔から“スバル”ではあったけれど、会社の名前は2017年までは富士重工業株式会社)は、第2次世界大戦後の1953年に、中島飛行機を引き継ぐ民生企業として生まれた。
そして、1958年に“テントウムシ”の愛称で知られる「スバル360」を発売し、自動車メーカーとして成長してゆく。
ただし、ビジネスの中心はスバル360の後を継いだ「R2」や「REX」、商用車の「サンバー」といった軽自動車であった。軽自動車の上のクラスとなる登録車は、1966年発売の水平対向エンジン+FF(前輪駆動)の「スバル1000」だけであり、1971年には、そのポジションを「レオーネ」に譲る。
実のところ1970年代は、そのまま「軽自動車とレオーネ」しかラインナップがなかった。
しかし、1983年に小型ワンボックスの「ドミンゴ」、翌1984年にリッターカーの「ジャスティ」、さらに1985年にフラッグシップのクーペ「アルシオーネ」を追加。1980年代後半になって、ようやく、レオーネを中心に、下にジャスティとドミンゴ、上にアルシオーネという体制を整えることができたのだ。
【写真】セダン/ワゴン/クーペにSUV風まで!初代インプレッサの姿(26枚)
そして、空前の好景気に沸き立つバルブ真っ盛りの1989年2月に、スバルは初代「レガシィ」を発売する。
スバルは、このレガシィを使って、1989年1月に平均速度223.345km/hで10万kmを走り切る世界速度記録を達成。また、1990年4月よりWRCへの本格参戦を開始するなど、レガシィの“走り”を大いにアピールした。
この記事に関連するニュース
-
500万円超! 最後のスバル「レガシィ アウトバック」に購入希望殺到! 特別すぎる「30th Anniversary」500台限定モデルの“競争率”がスゴかった!
くるまのニュース / 2024年11月19日 15時30分
-
日産「“5ドアワゴン”GT-R!?」出現! 「5速MT」×強力すぎる「ツインターボエンジン」で超カッコイイ! ド迫力エアロ「フル武装」のスゴいモデルが米で落札
くるまのニュース / 2024年11月18日 7時10分
-
トヨタが「スゴいハチロク」世界初公開! 「次期セリカ復活」の布石? カローラ四駆技術採用の“レガシィ仕様” 米国でお披露目
くるまのニュース / 2024年11月7日 7時10分
-
スバル「レガシィ」国内で消滅、36年の歴史に幕 レガシィ アウトバックが2025年3月で販売終了
東洋経済オンライン / 2024年11月4日 8時0分
-
「レガシィ」消滅で改めて問う SUVは日本の交通事情に合っているのか? 日の丸SWは“オワコン”か
乗りものニュース / 2024年11月3日 16時12分
ランキング
-
1ユニクロ感謝祭「最強アウターが大幅値下げ」「ヒートテックも割安」絶対に買い逃してはいけない5アイテム
日刊SPA! / 2024年11月27日 8時54分
-
2LINEでもXでもInstagramでもない…東大生が「受験生は絶対入れるな」という"バカになるアプリ"の名前
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 16時15分
-
3知っておくと便利「つらい咳」を止めるツボと食材 漢方に詳しい薬剤師が紹介する咳止め漢方3種
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時30分
-
4「トイレでスマホ」が招く危険...長時間座りっぱなしの健康リスクとは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月27日 17時50分
-
5「小銭入れると落ちる恐れ」 しまむらの新作財布に不具合……「申し訳ございません」 販売中止に
ねとらぼ / 2024年11月27日 19時20分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください