1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

喫煙で辞退「宮田笙子」なぜあれほど批判されたか 意外と関係深い、アスリートと喫煙の歴史【前編】

東洋経済オンライン / 2024年8月20日 14時0分

喫煙と飲酒をしたため、オリンピック代表を辞退することになった体操の宮田笙子選手。猛烈なバッシングを受けたが、意外にもアスリートと喫煙は関係深い歴史がある(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

獲得した金メダルの数は20個で、アメリカと中国に続いて3番手となり、「大勝」で終わることができたパリオリンピック。

【画像】本人はインスタをすべて削除、一方、順天堂大学の「声明」は…

メダル獲得寸前だったものの、負けてしまい、涙を飲んだ選手も多いだろう。しかし、今回のオリンピックに「出場できなかった」ことで悔しさを募らせている選手もいる。それが、体操の宮田笙子選手だ。

【画像4枚】「在学する大学もコメント」「インスタの投稿はすべて削除」…。喫煙で辞退、体操・宮田笙子をめぐる騒動

宮田選手の代表辞退を発表

オリンピック開幕直前の7月19日、日本体操協会は会見を行い、同氏が代表を辞退することになったと発表。理由は未成年にもかかわらず、喫煙と飲酒をしたためだ。この行為は「行動規範」に反するとして、辞退に至った。

この報道を受けて、SNSの意見は割れた。「代表選手なのに自覚がなさすぎる」という批判の声もあれば、「酒とタバコくらい許してやれよ」という擁護の声もあった。

ただ、いくら日本代表とはいえ、法律は法律。喫煙や飲酒が発覚した高校は強豪校でも、甲子園大会を出場辞退した「前例」はいくつもある。また、サッカーやラグビーも含めれば、その数はさらに増えるだろう。

「高校球児とオリンピックの日本代表を同じにするな」という意見もあるかもしれない。しかし、こうした「前例を作った国」の代表だからこそ、国のルールは必要以上に守る必要があるのだ。

一方で社会通念に照らすと、正直未成年の飲酒や喫煙はなかば黙認されているのも事実だ。今は相当厳しくなっているはずだが、少し前までは大学の新歓コンパに参加すれば、新入生に酒とタバコの味を教えてくれる先輩は必ずいた。だからこそ、「酒とタバコくらい許してやれよ」という擁護の声も生まれるのだろう。

宮田選手も順天堂大学に通う19歳の大学生である。そう考えると、なぜ彼女の喫煙と飲酒はここまで問題視されたのだろうか? ここでは、過去の事例を振り返りながら、未成年とアスリートの「喫煙」について考えてみたい。

昔は子どもがタバコを吸っていた?

まずは、未成年の喫煙が禁止されるようになった歴史を振り返りたい。

「日経ビジネス」の「たばこの歴史に学ぶ“禁煙のヒント”」(2017年6月10日公開)という記事によると、江戸時代は歩きタバコの禁止令が出された程度だったそうで、年齢制限はなかったと推測されている。しかも、「子どもがタバコを吸っていたというエピソード」もちらほら見られるという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください