女子アナ「体臭批判で炎上」よりキツイ最大の痛恨 超人気番組に出演も、炎上を追い風にできず…
東洋経済オンライン / 2024年8月21日 18時20分
なおVOICEでは今後、所属アナウンサーや従業員に対して、SNS投稿についてのルール設定や講習会などの実施を検討しているという。
「契約解除後も守る姿勢」が伝わった
筆者はネットメディア編集者として、これまで多くの「炎上をめぐる謝罪文」を見てきた。それらの経験から、今回のVOICEによる追加声明を読むと、社会に対して「誠実なイメージ」を与える内容ではないかと感じた。
いったん契約解除した以上、一般的には「赤の他人」となる。しばらく事務手続きでの関係性はあろうとも、それは表に出す必要のないものだ。もし法的措置を取ることがあっても、その際は粛々と対応すればいい。
事態が大きく動いていない段階で、新たにコメントを出すことにより、さらに火に油を注ぐ展開も予想される。にもかかわらず、そのリスクを負ってでも、あえて追加声明を掲載したことで、「契約解除後も守る姿勢」が伝わったのではないか。
いわゆる「やらかしてしまった人」を、突き放したり、切り捨てたりするのは簡単だ。しかし、その道を選ばず、言葉の力で包み込み、ウワサを否定することにより、新たに信用を築き直す上での障壁を取り払う。温情あふれる対応に思えた。
本人にとっても、プラスの後押しになったようだ。川口さんは8月17日、経済系YouTubeチャンネル「ReHacQ(リハック)」に出演。VOICEの追加声明で「関係性は良好だった」と明言され、「名誉毀損」の表現が変更されたことにより、気持ちが落ち着いたと明かした。
炎上後初のメディア露出、ネットユーザーの反応は…
ReHacQは「日経テレ東大学」などを手がけた、元テレビ東京の映像ディレクター・高橋弘樹氏による人気チャンネルで、この日は高橋氏と川口さんの対談として、「メディア初登場!ビジネスパーソンのための匂いケア講座」と題した生配信が行われていた。
番組内の発言によると、大手出版社やテレビ局からのオファーがあったものの、知人の後押しもあり、ReHacQへの出演を優先したという。今後は「アナウンサーの肩書を使うのはやめようと思う」として、タレントや配信者、インフルエンサーに転向して活動する可能性にも触れた。
「炎上後初となるメディア露出」とあって、話題性は高いと思われるが、残念ながらネットユーザーの受け止めは、あまり芳しくない。その背景には、「フリーアナウンサーの川口ゆりさん」としての姿よりも、「体臭発言で炎上してしまったフリーアナウンサー」としての姿を、無意識のうちに視聴者が求めていたからだろう。
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