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活動休止・目黒蓮「月9の重責」が示す俳優業の未来 指針となるのは、旧ジャニーズの"演技派先輩"

東洋経済オンライン / 2024年8月23日 14時30分

大竹しのぶさんと利重剛さん、西田尚美さんと林泰文さんのベテラン勢に加え、池松壮亮さん、古川琴音さんなどの中堅・若手も含め、演技力に長けた俳優に囲まれる図式になっています。相手役の有村架純さんも朝ドラを筆頭に主演の常連であり、年齢も実績も上。さらに「子役の泉谷星奈ちゃんを引っ張っていかなければいけない」という役割もあります。

「難しい役柄や座長として現場を引っ張る責任」に加えて、「ベテラン俳優らの圧倒的な芝居や子役のみずみずしい演技を受け止めなければいけない」のですから、心身ともに相当なプレッシャーがあるのではないでしょうか。

「配信トップは獲れる」という期待

目黒さんは20歳のときに、叶うわけがないけど憧れのことを書く“夢ノート”に「月9の主演をしたい」とつづっていたり、月9ドラマは「事務所の先輩方などが主演を務めた特別な場所」という印象などを語ったりしていました。これは『海のはじまり』への意気込みそのものであり、これまで以上の思いを感じさせられます。

一方、村瀬健プロデューサーは「『silent』で仕事をして以降、2人でたくさんの話をしてきた」「芝居に対する真剣な思い、作品に対する誠実な思いを感じた」ことなどを明かしていました。

もちろんその思いや姿勢は今作でも不変であり、村瀬プロデューサー、風間太樹チーフ監督ら演出陣などとコミュニケーションをしっかり取って役作りや演技プランに生かしている様子が伝わってきます。

ちなみに『海のはじまり』が描いているのは夏と海の親子関係だけではありません。水季と海、水季と母・南雲朱音(大竹しのぶ)、父・南雲翔平(利重剛)、夏と母・月岡ゆき子(西田尚美)、父・月岡和哉(林泰文)、夏と実父・溝江基春、さらには現恋人・弥生と海、父親代わりのような存在だった津野晴明と海などのさまざまな親子関係にもスポットを当て、それぞれの感情を丁寧に描いています。

ここまでさまざまな親子の関係性を徹底的にフィーチャーしたドラマは記憶になく、その意味で今夏屈指の力作と言っていいでしょう。

“プロデュース・村瀬健×脚本・生方美久”のタッグは『silent』『いちばんすきな花』に続く3作目ですが、初の月9ドラマ挑戦であることも含めて局内での期待値は高く、特に「配信再生数やTVerお気に入り登録数のトップは獲れるだろう」という見方をされていました。

そのような撮影現場を取り巻く周囲のムードが主演を務める目黒さんのプレッシャーにつながっていても不思議ではありません。

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