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大阪王将が「町中華」を別ブランドで出す深い意味 文化衰退のなか、「持続可能な町中華」づくり

東洋経済オンライン / 2024年8月25日 12時0分

そんな「萬龍」の看板メニュー「肉玉炒飯」は、コロナ禍でのヤケクソ感から生まれた商品である。

酒類を提供できなかった時期に、とにかくお客さんに元気になってもらえる食べ物をラインナップしようとして生まれた商品なのだ。大盛りのチャーハンの上にふわふわの卵焼き、そして大量の豚バラを乗せ、横にはシュウマイを2つ添えた。

「こだわりのシュウマイを横に置いてしまうというヤケクソ感は、コロナ禍でなければ思いつかなかったと思います。『元気にご飯を食べよう』『ガッツリ食べよう』というシンプルなメッセージです。一見雑な感じの見た目ですが、見ただけで脳に響くウマそう感にこだわっています。お酒を出せなかったので逆にターゲットが絞りやすかったのも大きかったです」(鳥生さん)

日常食を中心に提供している会社としては、お酒をしっかり売ることが一つの大きな課題になっている。今後はお酒×町中華メニューをさらに追求していきたいという。

「人手不足、人口減少、仕入れの高騰など外食自体は今危機的な状況です。その中でお客さんに選んでもらえる店だけが残ると思っています。お客さんのニーズを細かく感じながら、さらにブランドを伸ばしていきたいと思います」(鳥生さん)

町中華が消えていくなかで、それを持続可能な形で残そうという、イートアンドグループの試み。「資本系だから」「機械を使っているから」という先入観で判断する時代では、もはやなくなっているのだ。

井手隊長:ラーメンライター/ミュージシャン

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