「中国AI」はChatGPTを超えるか?驚く実態(後編) 【現地からの報告】「中国AIの本丸」はここだ!
東洋経済オンライン / 2024年8月26日 9時32分
Gausium(高仙)という会社がこの領域のリーディングカンパニーです。技術レベルは世界トップレベルであり、グローバルにおけるこのマーケットは中国企業が優勢です。
Gausiumの強みは、技術力の高さにあります。
2023年時点で450件ほどの特許を取得しています。このうち発明特許は170件、実用新案特許は226件、意匠特許は48件と、最先端のテクノロジーを保有することを強みとしています。
この領域のリーディングカンパニーとして、長年のグローバル展開の中で、生産・研究開発・販売・サービスなどのあらゆる領域で高い水準を保ち続けているのです。
Gausium以外の会社ももちろん多く存在します。
iKitbot、PUDO、COUNTRY GARDEN、DDRobotなど、それぞれ展開する地域や清掃シーンに合わせた多種多様でハイレベルな清掃ロボットの開発と展開が、こうした多くの会社で進められています。
各国にローカルのメーカーは存在していますが、中国企業の技術力と価格優位性が抜きん出ており、AIの活用がそれをさらに顕著にさせています。
特に日本のような労働力が明確に減少していく成熟国家では、そのニーズは今後より高まっていくでしょう。
中国政府が「AI立国」へ「3カ年計画」を発表
中国政府も「AI立国」にむけて本格的に動きはじめています。
今年の1月7日、北京大学に中国工業経済学会会長、中国社会科学院大学教授・博士課程指導教員、国務院元副秘書長の江小涓氏が訪れ、『数据要素×三年行动计划』の政府方針の内容について発表がありました。
長時間の講演で多岐にわたる内容でしたが、つまりは中国がビッグデータを活用した、より付加価値の高いサービスを、あらゆる領域においてこの3カ年(2024~2026年)で推し進め、デジタル経済を中国の経済成長の原動力にしていこうという内容です。
要点をまとめると以下のようになります。
データの活用強化:データを経済発展の新たな動力として活用し、データ市場や関連産業の発展を推進します。
重点分野:工業、農業、金融、交通、文化、医療など12の主要産業でデータの応用を強化し、データの乗数効果を最大化します。
政策目標:2026年までに、データの応用範囲を広げ、新たな産業やビジネスモデルを育成し、データ産業の成長を促進することを目指します。
基本原則:需要に基づいた効果的なアプローチを取り、市場と政府の役割をバランス良く発揮し、安全で秩序あるデータの利用を確保します。
デジタル経済は「中国経済成長の要」
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