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過去の経験を今までよりも20%超生かす方法 簡単な方法で有益な教訓を得ることができる

東洋経済オンライン / 2024年8月28日 16時0分

「内省」が能力向上に役立ちます(写真:Ushico/PIXTA)

せっかく多くの経験を積んでもそれを後の人生に生かせないのであればもったいない。社会心理学者のロン・フリードマン氏は「ハーバード大学の研究では、自分の経験をじっくりと振り返る“内省”をたった3分間行うことによって、20パーセント以上もの能力の向上が見られた」という。驚くべき内省の効果と、手軽で効果的な内省の実践法について解説する。

※本稿はロン・フリードマン著『リバース思考 超一流に学ぶ「成功を逆算」する方法』 を一部抜粋・再構成したものです。

あなたは20秒以内で何問解けるか

次のマトリックスを見てみよう。

見てのとおり、ここには12個の3桁の数字が並んでいる。この中には2つを足し合わせると10になる数字が含まれている。さて、あなたは見つけられただろうか?

その2つは、どれとどれだろうか?

だがその前に、このゲームをもっと面白くしよう。

これと同じようなマトリックスをたくさん渡して、20秒以内に正解を見つけるたびに、私があなたに賞金を支払う提案をしたとしよう。

これらの頭の体操のうち、あなたは何問解けるだろうか?

これは、ハーバード大学の研究者チームが、何百人という成人に提示したエクササイズだ。そして、いくつものマトリックスを参加者に解いてもらったあと、研究者チームはもう1つ新たな指示を出した。

片方のグループには3分間を与えて、それぞれの出来栄えを振り返ってもらった。特に効果的だと思える戦略はあっただろうか? これまでの経験を踏まえて、このようなマトリックスのエクササイズで今後もっといい成績を出すにはどうすればよいだろうか?

これは内省条件である。少し前に遡って、頭の中でテープを再生するかのように自分の経験をじっくりと見直してもらう。

もう1つのグループには3分間待つように指示を出した。こちらは対照条件だ。自分の過去を振り返ることが単に休憩を取る場合と比較してどれくらい効果的か、評価するために利用できる。

この短いインターバルを挟んで、参加者たちにはさらにマトリックスの問題を解いてもらった。それで、内省は成績にどのような影響を及ぼしただろうか?

研究者チームがスコアを集計してみると、見事な結果が得られた。

内省組は、対照条件組よりも20パーセント以上多く正解していたのだ。能力を大きく飛躍させるためには、短い時間でも過去に何を学んだかを振り返り、その教訓を未来にどのように生かすか考えることがどうしても必要だったのだ。

経験を振り返って近道を見つける

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