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ゲオとTSUTAYAに大差をつけた「本質的な違い」 地方でも、居抜きでも出せる業態があるか?

東洋経済オンライン / 2024年8月28日 8時10分

レンタルDVD店ではなく、もはやリユースショップの会社になっているゲオ。しかし、「郊外でも出店できる業態」を見つけた経営判断は、正しかったと言えそうだ(筆者撮影)

ゲオの業績が絶好調

ゲオホールディングスの業績が好調だ。

【画像10枚】レンタルDVDのイメージを脱し、すっかり「リユースの会社」となったゲオ。営む「セカンドストリート」の様子と、好調な業績推移

2024年3月期は営業利益が58.3%増という大幅な増益。最終利益も91.9%増で、かなりの好調ぶりを見せている。

業績を牽引するのはリユースの衣服を中心に扱う「セカンドストリート」(以後、セカスト)。元々、ゲオはDVD等のレンタルがメインの事業だったが、サブスクサービスなどの普及によって需要が低下。2002年ごろからリユース事業を本格化させ、2010年には香川県高松市にあったセカストを完全子会社化。現在、同店は国内800店舗を超えるまでに成長した。

【画像10枚】レンタルDVDのイメージを脱し、すっかり「リユースの会社」となったゲオ。営む「セカンドストリート」の様子と、好調な業績推移

また、国外への出店も意欲的で、特にアメリカでは、アメリカ全土で高まるリユース業態への関心を背景に、39店舗を展開している。かつての主力業態だったレンタルはもはや全体売り上げの7%ほどにすぎない。完全にリユース業態がメインの店となったのだ。

一方で、ゲオ自体は、2025年3月期の決算を減益予想している。営業利益は28.6%減を見込み、やや後ろ向きな予想。とはいえ、このようにゲオが低めの決算予想を出すことは珍しくない。同じく減益予想をした2023年3月期の決算は、蓋を開けてみれば29.9%の増益、なんてこともあったからだ。いずれにしてもこの減益予想は覆される可能性も十分あり得る。

ゲオの業績を引っ張るセカストだが、その原動力はなんだろうか。実際に店舗を見ながら考えてみたい。

セカストは当初、都心と郊外の両方に満遍なく店舗がある状態。主にその2つで店舗の形態も違うだろうが、それぞれ、どんな店舗なのか。

都心のセカストに訪れてみると、デザイナーズブランドや、ブランド品などが多く取り揃えられている。セカストの公式ホームページには、セカスト高円寺店のレポートが掲載されている。

他にも多くの古着店が立ち並ぶ高円寺だけに、ここにはユーズド・ヴィンテージコーナーもあるという。なんでも1990年代以前のアメリカの古着が集められており、レア物のリーバイスやチャンピオン、コンバースなどがぎっしりと並ぶ。

一方、郊外店を訪れてみると、中心となるのは、より庶民派の服。ユニクロやGUなどのチェーン系の洋服が格安で売られている。セカストのすぐ近くにこうしたチェーン系のアパレルショップがあったりして、そこでぐるぐると洋服が循環しているさまが面白い。

「地方・郊外の出店」がどれくらいできているかが重要

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