1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

若者が「仕事が面白くないから辞める」本当の理由 優秀な上司の「優秀さ」が時に部下を追い詰める

東洋経済オンライン / 2024年8月28日 8時30分

一方、「5:仕事の裁量権がなく、やりたいようにやれない」については、成熟度が高い部下に対して十分な裁量を与えず、部下のやり方に逐一口を挟むといった関わりが原因となっています。

部下をこの状況にしてしまいがちな上司のタイプが「こだわりが強い上司」です。

HP制作会社から転職したY氏に前職を辞めた理由を聞くと、正にこの理由でした。

「もともと即戦力になる人が欲しいと言われて入社したんです。自分はHP制作を12年やっていたので、社長が営業して、自分が社長の取ってきたHP制作の仕事をやることになりました」

「でも社長が異常にこだわりが強い人で、ことあるごとに細かいところまで口を出してくるんです。『この色使いはおかしい』、『写真はこちらを使え』、『キャッチコピーはこれでいけ』」

「そんな状況が続いて、結局、社長に言われたことを言われたとおりにやるだけの仕事の仕方になっていきました。なので、面白くなかったですね」

「あと、言われたとおりにやるだけの仕事の仕方をしていると、自分の頭で考える力がどんどん落ちるんです。なのでこのままじゃ危険だなと思って辞めました」

十分力量がある人が望むこと、それは「自由にやらせてほしい」ということです。
 
しかし、こだわりの強い上司は力量のある部下に対しても教示的リーダーシップをとって、逐一口を挟もうとします。

それが部下の自由を奪い、自分の頭で考える力を衰えさせ、「仕事が面白くない」と感じさせるのです。

そのため、そういう部下には少々のことには目をつぶり、裁量を与えて自由にやらせてあげることが重要です。

「自由にやらせる」と「放置」を混同しない

もちろん、どうしてもこれは譲れないというところはしっかりと手綱を締めます。

また、自由にやらせて放置というわけでもなく、折を見て状況を確認し、相談に乗る機会を設けることも必要です。「温かく見守りながら自由にやらせる」というイメージで関わることです。

このように、上司の関わり方や仕事の任せ方次第で、部下が「仕事が面白い」と感じるかどうかは大きく変わります。

部下が「仕事が面白い」と感じ、モチベーション高く働いてもらえるように、今回の記事を参考にしていただければと思います。

藤田 耕司:経営心理士、税理士、心理カウンセラー

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください