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「完璧な年下妻」と結ばれた彼が別れを選んだ理由 2つの離婚例で見る「夫婦にとって大切なもの」

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 13時0分

「小さかった頃の子どもは可愛かったけれど、小学校高学年になってくると、父である私に反抗的な態度をとるようになった。家族のうち、自分一人が孤立しているような感覚になっていったんです」

夫婦間も冷え切り、娘が中学に入った年に、妻から離婚を切り出され、離婚することを承諾した。

夫婦にとって大切なことは?

しずおとまりこのケースだが、まりこは完璧主義者。それは、仕事のうえでは評価されるし、ほめられることなのだろう。

しかし、妻が完璧主義を夫婦生活の中で押し通そうとすると、パートナーである夫は、いつしかそれを息苦しいと感じるようになる。

のぶおとさとえのケースは、最初は愛し合って結婚したのだろうが、次第に夫婦のコミュニケーションが気薄になっていった。

子どもが生まれてからは、子育てには熱心な一方で、夫には無関心。それがレンチンする1人の食卓によって浮き彫りにされ、のぶおの孤独感へとつながっていった。また、妻と子どもの間にはコミュニケーションがあるが、夫はいつも蚊帳の外で、家族は2対1の構図になっていった。

今回の2つのケースは、“食事”が夫婦のコミュニケーションの亀裂を生むきっかけになっている。

しずおとまりこのケースは、まりこが手作りの食事にこだわらず、疲れているときは家事を手抜きしてもよかったのではないか。コンビニ弁当を食べながら、1日あったことを話し合う時間を作っていたら、気持ちのすれ違いは生まれなかったような気がする。

のぶおとさとえのケースは、のぶおが帰宅したら、冷蔵庫に入っていた惣菜をさとえが温め直し、ご飯と味噌汁を添えて出す。

あまりにも疲れていた日は、子どもとそのまま休んでもよいのだが、余力がある日は、自分は食べなくても、のぶおが食事している間はそこに座って1日の話をしていたら、夫婦間に亀裂は入らなかったのではないか。

「現実」の結婚で大事なこととは

結婚とは、それまでまったく違った環境で育ち、生活習慣も考え方も違う2人が夫婦となって、一つ屋根の下に暮らすことだ。

他人同士だった2人が夫婦になるのだから、大切なのは会話をする時間を惜しまないこと。気持ちを言葉にして、お互いの考え方や価値観を語り合い、それを認め合うことではないだろうか。

現在、婚活をしている人たちは、“こんな相手と巡り会いたい”という、相手への理想の条件があるだろう。

その理想条件をある程度満たしている人と見合いをして、交際し、結婚していくのだが、出会ってから結婚まで進む過程のなかで、自分の考えや習慣や価値観を押し付けるのではなく、どのくらい相手のそれらを受け入れられるかを考えてみるといい。結婚生活が始まってからも、しかりだ。

相手を認め受け入れるためには、自我のベクトルを一方的に相手に向けて、押し付け、自分が正しいと主張してはいけない。夫婦にとって大切なのは、受け入れと認め合いだ。

鎌田 れい:仲人・ライター

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