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「友達づくりは運」と考える人が孤独になる必然 大人が友達を作る「受け身でない」方法とは

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 16時30分

私たちは、どうやって友達を作ればいいのでしょうか(写真:Shebeko/PIXTA)

仕事と友達との約束、あなたはどちらを優先しますか?人とのつながりは、人間にとって基本的な価値のひとつですが、愛する人のために時間をつくることが、昇進を諦めることになるのが現代です。

そうしていくうちに、ちょっとしたことを頼む友人がウーバーなどにとって代わり、真剣に悩みを打ち明けられる人間は減り、孤独を募らせるのが現代社会だと『FRIENDSHIP 友情のためにすることは体にも心にもいい』の著者マリサ・フランコは言います。

そんな中、私たちはどうやって友達を作ればいいのでしょうか? 一番いいのは、友達になりたい人には自分から声をかけること、友達と疎遠にならないためには意識して定期的に連絡をとることです。本文から、抜粋してご紹介します。

仕事より友達を優先させることはできない社会

ある大規模な調査では、SNSのヘビーユーザーは「SNSを人と直接会うために使う」か「対面でのやりとりの代わりとして使う」かによって、「孤独とは無縁」か「もっとも孤独」かのどちらかになることがわかりました。

こうした事実が混ざり合い、私たちはここ数世紀の間に、仕事や便利さのために、ますます地域社会を犠牲にするようになりました。仕事のせいで友達との予定をキャンセルするのは許されるものの、その逆は許されない、私たちはそんな社会に生きています。

愛する人のために時間をつくるべく昇進を諦めるのは、可能性を無駄にしているとされる社会。

アメリカ人の61%は、実はこっそりと孤独を認めているにもかかわらず、孤独だと口にするのは今でもタブーな社会。

豊かさを高めるとはつまり、より大きな家、より広い土地、さらなる孤立への片道切符を意味する社会。

食料品店の店員とのおしゃべりが、ドアベルが鳴って届けられる宅配用ダンボール箱に取って代わった社会。

空港へ迎えに来てくれる友達が、ウーバーの運転手に取って代わった社会です。

人とのつながりは、人類にとっての基本的な価値であるにもかかわらず、社会においてはそうなっていません。

私たちは、社会学者のエミール・デュルケームが「アノミー」と呼ぶ状態に生きています。つまり、人が繁栄のために必要とするものと、社会的規範とされるものとの間にある隔たりです。

人類学者のセバスチャン・ユンガーは、著書『Tribe: On Homecoming and Belonging』(『種族:帰郷と帰属』、未邦訳)の中で、次のように結論づけています。

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