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台風シーズンも注意「カビ」が生えやすい家の特徴 不快なだけでなく健康にも影響を及ぼす

東洋経済オンライン / 2024年9月1日 12時0分

雨漏りによる天井のシミ。放置せずに早めの対処を(写真:kker / PIXTA)

高温多湿な日本において、住まいの「カビ」に悩む人は少なくない。

【写真】雨漏りが原因でひどい結露を起こしていた一戸建てでは剥がれてきた壁紙の裏側にカビが生えていた

梅雨時だけでなく、夏から秋にかけての台風シーズンも「カビ」が増えやすくなる。台風が接近すると気温や湿度も高くなる傾向にあるうえ、雨漏りなどで湿気が室内に入りやすいためだ。

台風が接近、通過するこの時期は防災面での対策に加え、「カビ」対策についても再確認するべき重要なシーズンでもある。

条件がそろえば通年発生するカビ

では住宅に発生する「カビ」とはどのようなものなのか。浴室や窓枠などで見られる黒色のカビや、パンなどに発生する青いカビなど、さまざまな種が存在する。

基本的にカビは温度・湿度・栄養源の3つの要素で、次のような条件のもと発生しやすくなる。

① 温度が20〜30℃(この温度外でも発育するカビは存在する)

② 相対湿度は60%以上で発生(発育可能とする最低湿度を基準として湿度によりカビの発生するタイプが分類されている)

●好乾性(比較的乾いたところを好み、相対湿度65〜80%以上で発生しやすい)カワキコウジカビなど

●耐乾性(中間。乾いたところ、湿気のあるところ両方を好む。相対湿度80〜90%以上で発生しやすい) コウジカビ、アオカビ等

●好湿性(比較的湿気の多いところを好み、相対湿度90〜100%以上で発生しやすい)クロカビ、ススカビ、ツチアオカビ等

③ 栄養源となるものがある

糖質、タンパク質、脂質、無機質など(ホコリや人の皮脂も栄養源になる)

上記をみるとわかるとおり、湿度の高い場合に限り発生するわけではない。カビの発育可能な最低湿度、温度、栄養源の条件が整えば、冬でもカビは繁殖してしまう。

住まいにカビが生えるような環境は見た目の問題はもちろんのこと、衛生的にもあまりいい状態とはいえない。湿気の多い環境は建物そのものの劣化にも影響を及ぼす可能性もある。そして何より問題となるのが、健康への影響だ。

欧米では、居住環境で過度に湿気の多い状態になることでカビや結露などが発生している状態を「ダンプネス」と名付け、人の健康に及ぼす影響についての研究を行ってきた。

2009年にWHO(世界保健機関)はダンプネスとカビに関する室内環境ガイドラインを策定。住宅のダンプネスにより、喘息やアレルギー症状などを発症したり、悪化させたりするおそれが高まる点を指摘している。

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