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台風シーズンも注意「カビ」が生えやすい家の特徴 不快なだけでなく健康にも影響を及ぼす

東洋経済オンライン / 2024年9月1日 12時0分

<Check3>キッチン、バスルーム、洗面所・トイレなどの水回り

年中水があり、常に湿度が高くなりやすい場所の代表格といえば水回りだろう。温度も高くなりやすく、カビが発生しやすいため、適度な掃除と換気が必須の場所となる。

<Check4>住宅の仕様

◆床下空間の地面がむき出しで地面からの湿気をダイレクトに受けてしまう住宅(布基礎で防湿コンクリートを敷いていない等)

◆24時間換気システムが導入されていない住宅(2003年7月より前に建築確認申請が提出された住宅は要注意)

◆断熱性能が低く結露しやすい住宅。断熱等級3以下は結露が生じやすい目安(1999年より前に建てられた住宅は断熱等級が3以下で断熱性能が低い可能性あり。1999年以降も断熱等級3の可能性があること、断熱等級4以上でも条件が揃うとカビが生えやすい場合もあるため注意が必要)

また外壁がモルタルの直貼り工法の家は壁の中の通気性が悪く、湿気がたまりやすい。

ほかにも、床下の空気を通すための穴が基礎にあけられているタイプの場合、配置に偏りがあると空気の流れが滞りやすくなる(現在の新築一戸建ては換気位置が偏りにくい基礎パッキンが主流になっている)。

<Check5>そのほかの条件

◆住宅が雨漏り、水漏れしている

◆部屋の内外で温度差が生じやすい環境にあり、結露が発生してしまう(エアコンの吹き出し口が壁や窓に近い、エアコンの設定温度が極端に高いもしくは低い、エアコンを使う部屋使わない部屋で温度差が大きい等)

◆通気が滞りやすい環境(ドアや窓、換気扇の位置が偏っている、物が多く収納されて空気が動きにくくなったクローゼットや押し入れ)

◆庭に植物が多い(植物が水蒸気放出したり、通気や日照を妨げることがある)

結露は冬だけではない

夏場の結露は、床下や壁の内部など目に見えない部分で発生するケースも少なくない。一定の換気を心がけ、湿気を逃がすよう心がけが必要となる。

特に注意したいのが「温度差」。冷房で室内を冷やしすぎることで外気温との温度差が著しく大きくなり、壁の中での内部結露などにつながるためだ。

住まいが高温多湿状況にあることは不快なだけでなく、カビの発生などによる健康への影響も懸念される。カビの生えやすい状況や条件を把握し、清潔を保つことと同様、住宅の「湿気」「通気・通風」や「温度差」を意識してコントロールすることが大切だ。

昨今は省エネ性能に着目が集まり、高断熱・高気密化によって室内環境をコントロールしやすい住宅が建築されたり、二重窓など既存の住宅の室内環境を改善するためのリフォームに補助金が準備されている。

室内環境をコントロールしやすくすることは、カビの発生だけでなく省エネ性向上による光熱費の削減にもつながり、健康と財布の両方にやさしい。ぜひ取り組まれることをおすすめする。

長嶋 修:不動産コンサルタント(さくら事務所 会長)

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