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「音大卒の大工」家賃6万の部屋で夢見る次の一歩 古い物件をDIYで工夫、猫との日々に癒やし

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 10時0分

「猫は相棒。彼らが家にいなければ、自堕落に飲み歩いてしまうかも」と三原さん(撮影:梅谷秀司)

一人暮らしをしている人の住まいとライフスタイルに焦点をあてた連載「だから、ひとり暮らし」。第4回は神奈川県川崎市の木造アパートで、2匹の猫と暮らす大工、三原悠太郎さんを取材した。

昭和レトロな格安アパートをDIY

職業は大工。現在30歳になったばかりだという三原悠太郎さんが住んでいるのは、川崎市「溝の口」駅近郊にある家賃6万円の木造アパートだ。

【写真】釘の打てない賃貸住宅のため、突っ張り棒の活用などで工夫した三原さんの部屋

アパートは2階建てで、古びた鉄骨の階段と外廊下がある、昭和の典型的な建物。急な階段を踏みしめながら2階に上がると、周囲の街並みが見渡せた。溝の口駅周辺の賑やかさとは一変し、この辺りはのんびりとした空気が流れている。

三原さんの部屋は、古いアパートならではの畳や広い押入れなどの要素を活かしつつ、DIYで現代的に整えられていた。

間取りは2Kで、部屋を仕切るふすまを外して1Kのようにして使っている。自作の家具による収納の工夫からか、部屋は実際より広く感じる。大工道具や趣味の楽器など、三原さん自身を構成する多様な要素が、無理なく納まっていた。

「いろいろ工夫しているからといって、この部屋に満足しているわけじゃないですよ! 『いつかもっと相応しい家に引っ越したい』と、常に思っています」と、三原さんは語る。

【写真】限られたスペースを工夫し、仕事や趣味のものも収納。2匹の猫との暮らしぶり(16枚)

「この部屋に引っ越してきたのは3年前。ある程度の広さがあって駐車場付き、ペット可で家賃6万円。かなり安いですよね。

引っ越した当初、ほかに選択肢がなかったんです。その頃付き合っていた彼女と別れて、猫を2匹抱えて追い出されたのに、手持ちの金がなくて。この部屋は予算と条件の兼ね合いで、とりあえず選んだ感じです」(三原さん 以下の発言すべて)

不安点は古い木造建築のため、構造上の脆弱さがあること。

「大工なので、躯体(くたい:建物の骨組み部分)の強度は気になりますね。特に昼間は猫たちを家に置いて仕事をしているので、自分がいないうちに災害にあったりしたらと思うと心配です。

それに木造で壁が薄いから、音が伝わりやすい。活発な猫たちが夜中に"運動会"をしてしまうこともあるので、近所迷惑にならないといいな、と。それで防音材とフローリングシートを敷くなど、賃貸でも問題ない範囲のDIYで気を遣っています」

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