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85歳投資家「投資歴50年を生き残ってきた極意」 「老後のための2000万円」は将来的に足りなくなる

東洋経済オンライン / 2024年9月4日 7時0分

お金の価値は時間と共に変わるという感覚は重要なことです(写真:ELUTAS/PIXTA)

石油ショック、バブル崩壊、リーマンショック……。たびたび起こる金融危機によって、あなたのお金はプラスにもマイナスにもなります。それでも、お金を増やすためには、その本質を知る必要があります。

85歳の現役投資家である石井勝利氏が、50年の投資経験を込めた著書『85歳、現役・投資家のお金の哲学』から一部抜粋、編集のうえ、“お金が集まってくる人”について解説します。

リスク商品とリスクの少ない商品の差

非課税で投資の収益を積み上げるにはどのようにしたらよいでしょうか。投資経験の少ない人、株式投資の自信のない人が新NISAの非課税の恩恵を受けたいと考えるときは、運用成績のよい海外、とくに、アメリカの商品がいいでしょう。

日本の投資信託と違い、アメリカの投資信託の運用実績は好調です。しかも、投資王国のアメリカでは、個人の投資は当たり前。やっていない人のほうが少ないのが実情です。

そして運用成績が目減りすれば、そのファンド、商品にはお金が集まらなくなり、クローズとなってしまいます。このような国柄ですから、投信の運用にはことのほか真剣です。

貯金が多い甘い環境の日本では、投資信託の成績がマイナスになっても、目立ちません。

運用者の緊張感も薄く、窓口の担当者などは、投資信託の運用の知識も浅く、販売にあたっての危機感もありません。ですから、比較的リスクの少ない投信、ETFを新NISAに入れるときは、海外、とくに、アメリカの投信で成績のよい商品を対象にすることをお勧めします。

投信の運用で物足りないときは、株式では、防衛の三菱重工業、車のトヨタ自動車、生命保険の第一生命ホールディングス、食品の味の素、ビールのアサヒグループホールディングスといった日本を代表する企業の株を買い、NISA口座に入れましょう。

その際に、PER(株価収益率)、PBR(純資産倍率)のデータも確認しましょう。東証は、とくにPBRが1倍を下回る銘柄について「株価対策」を要求しており、会社側がこの対策を打ってくる傾向が強いので、長期の運用では大きなマイナスを出す可能性は低いでしょう。

このように、運用実績、企業の安定、成長性をしっかりと把握して、運用しましょう。さしたる努力もしないで、NISAでの運用がうまくいくことは皆無です。努力しないで、お金が増えることはありません。このことをしっかり肝に銘じ、調査し、投資対象に入れることを勧めます。

情報を素早く理解できる者が勝つ

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