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85歳投資家「投資歴50年を生き残ってきた極意」 「老後のための2000万円」は将来的に足りなくなる

東洋経済オンライン / 2024年9月4日 7時0分

相場の世界では、情報、材料をいかに素早く理解し、動くかが肝心です。もっとも相場への影響があるのは、アメリカ経済のデータです。それほど、アメリカ経済は日本の市場に影響があります。アメリカの大手の企業は、時価総額で、世界のリスク資産の相当な部分を占めます。

ですから、これらの企業の株価に影響する金利、為替、原油相場、金相場、消費者物価、景気動向などには、敏感に対応しなければなりません。

日本の株価が、アメリカの経済指標の影響をまともに受けるのです。日本のGDPの数値ではさしたる動きはないのに、アメリカ経済のデータで日本の株価が大きく動きます。

これはアメリカ経済の世界経済に対する影響力が大きいという実態を映し出しています。日本企業の大半はアメリカに拠点を持ち、収益を上げています。アメリカでの減税や様々な優遇制度は、アメリカに進出している企業に大きな影響を与え、業績に反映されます。

もちろん、GDPがアメリカに次いで大きい中国、インドなどの経済も見逃せません。しかし、アメリカの比ではありません。自由主義の国の王者であるアメリカは、日本の企業と大きくリンクしており、朝方、ニュースになるアメリカの株価、原油の値段は見逃せないのです。

これに追加して、見逃せないのが中東です。日本のエネルギーの大半は、中東の原油、天然ガス等に頼っています。電気代金、資源など、その価格動向、紛争などは、地政学リスクとして、相場に大きく影響します。

内閣支持率のニュースは、相場にたいした影響はない場合がありますが、アメリカ、中東のニュースは日本の物価、企業の業績に大きな影響があるので、無視はできないのです。

デフレ、インフレで懐が変わる

お金の価値は時間と共に変わるという感覚は重要なことです。私が高校を出て、東京で生活をしたとき(後に大学に進む)、賃金はひと月に8000円程度という今では考えられない水準でした。

しかも、家賃は6畳一間を借りて6000円です。月給が6畳一間の家賃に近いというのは問題ですが、私は6畳一間に友人と暮らしていましたので、実質3000円です。

3畳一間を借りていたこともあります。その当時の物価は、ラーメンが30円、定食が40円。山手線の運賃が一回り10円でした。これが、今から60年前の経済です。私が結婚して、新婚の家を借りたのが、東京の渋谷区幡ヶ谷で、6畳一間にトイレ、ミニキッチン付きで1万6000円でした。

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